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2008年3月22日

2008.03.22

松下電器IT革新から思うこと

松下電器のIT革新を基本とする経営改革が色々と言われているが、そのベストプラクティスを、今システム構築支援をしている企業対応へ、と一言。

松下の経営改革の中心が「IT革新を最優先課題」とした点にあるとの指摘が多い。
中小企業向けIT経営を推進しているITCとしても、喜ばしいことではある。
・その成果
生産リードタイムを75%短縮
商品開発期間を42%短縮
一人あたりの販売額1.45倍
そのためのIT投資額2012億円(6年間)、1年間では、350億円(売上比率は0.5%)
これは、一般製造業の開発比率が1%程度ということを考えるとむしろ少ない。

・何故、成功したのか?
当初3年間の回復は概ねリストラ、コストダウンなどの貢献が高いそうで、むしろ、当初から掲げた「ITによる経営革新」は失敗であったとの事。最大の原因は、社長の思いを実行すべき各事業部が理解できなかったこと。
所謂、通常のシステム構築プロジェクト程度の意識しかなく、業務側はかっこのよいIT化戦略を立案し、総括すべきIT革新の本部は、業務革新までの意識も無く、従来通りのシステム構築を進めたとの事。このため、形だけのIT革新となった。
この失敗から、まずは、IT革新の実践事例をグループ企業の1つに徹底実施。業務側には、ITを活かすための環境と意識改革を実施すると供に、IT革新本部には、経営コンサルメンバーを配置し、IT側でも、経営戦略を意識化させた。
多くのシステム化では、業務側で立案をし、それに合わせてIT側がシステム化しているが、4年目以降の松下では、「ITを駆使して、組織を変える」というテーマで、業務とIT化推進側との両輪の再意識化と協調体制を作った.

即ち、懸命にIT化だけを進めても、実際効果が社内業務の中でどれほど出てくるかが、ポイント。
ビジネスプロセス改革や業務そのものの変化から会社全体が変らなくては意味がないのである。
業務側(人も組織も)が変らなくては、結局失敗事例となるのである。多くの事例では、パソコンを使う程度が増えた程度?なのではないか。

長々と松下の話をして来たが、規模は全く違うものの、4年目以降のIT革新の進め方が、今の多くの中小企業にもそのまま、当てはまるのである。システム化とは、使う道具が少しかっこよくなった程度なのである。

3ヶ月ほど前から、ある製造業のシステム構築の支援を依頼されている。依頼された時点では、既に、ベンダーとの打ち合わせも数ヶ月前から始まっており、ITCの出る幕ではないと断ったが、経営トップとしては、担当任せにしたまま開発が進んでいることに、不安があり、兎も角、支援との事で、現在も継続している。
そして、今、変化が起きつつある?
経営トップも、実際の実施メンバーも、単なる道具の置き換え程度と思っていたようであるが、自分たちの業務を更に効率化するには、今進めているシステム開発をどのように進めていくのがより有効なのか?と思い始めている。業務の見直しとIT化が少しづつではあるが、一体化しつつある。経営トップの意識も変わってきている。

業務を関係者で見直し、それをシステム化の中で、どのように反映させていくのが?良いのか?
その意識を上手く継続させて行きたいとの事。

この意識の変化は大きい。こちらとしても、嬉しい事である。
そして、この意識変化を更なる多くの中小企業経営者に拡大させたいものである。

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