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2012年8月24日

2012.08.24

的を射た提案書作成に向けて

中小企業の営業は、まだまだ特定の顧客との付き合いが多いこともあり、
提案書をまとめ、それをベースに自社の売込みを図る活動が多いとは、
言えない。
今回も、提案書を積極的に活用している企業は僅かであった。

しかし、例えば、マッキンゼーは以下の営業関連調査を2010年5月に、
1,252社を対象に行ったが、その概要から、
①お客様は必要最低限のやり取りで済ませたいと思っており、
必要以上の面会や連絡は逆効果になる。
②営業マンは取り扱う製品やサービスだけでなく、競合他社との
訴求点の違いまで熟知している必要がある。
③お客様は製品やサービス(の仕様よりも)が自社のビジネス
にどういう効果をもたらすかを知りたがっている。
お客様は「価格」がサプライヤーを評価する際の最も大きな要素で、
結果的に購買の意思決定にも大きく影響する、と言い続けてきた。

しかし、実際に彼らがサプライヤーをどう評価しているかをマッキンゼー
が調査したところ、最も重要な要素は(価格ではなく)製品・サービス自体
の特徴と、そして営業活動を通した印象であることを発見できた。
そのためには、
①製品についての適切な知識を身につけ、②適切な頻度でお客様にコンタクト
を取るという2点に配慮することで、営業活動を通したお客様の評価を効率的に
改善することができると予測した。
その時に、有効なのが、提案書であるべきである。

(1)提案書作成に向けての情報収集
まずは、以下の5つの情報収集とその整備を考える。
1)自社の価値⇒顧客への提供できるものは?
3Cをベースとした顧客提供価値の洗い出し(特に、自社の提供できる価値と
顧客の望む価値の整合化を図る)それには、
・全ての自社の長所を列記する。
・他社よりも優位な点を列記する。
・顧客の想定する価値を他社の予想価値とあわせ列記する。
等がある。
2)顧客へのヒアリング
・企業情報(社長発言、会社案内、財務諸表など)
・顧客の要望、課題  
特に、ヒアリングで配慮すべきは、
①顧客との関係性を築く。
 顧客の立場に立った意識とが必要であり、以下の行動がまず、基本。
 ・自分、自社の理解をしてもらうための会話から入る。
 ・yesの積み重ねにより顧客との同調性を高める。
 ・聞きながら適宜アピールする。
②顧客を理解する。
 ・売込みよりも顧客の課題を解決したいと言う意識を持つ。
 ・顧客に関する情報の事前収集をする。
 ・対話の中から課題を引き出す。
 ・課題を含め、自社としての新しい視点を見つける。
③顧客向け開発手法のイメージを持つ。
 ・②の流れから仮説を立てる。
 ・対話の中から仮説の検証を幅広く行う。
④顧客との信頼関係を築く。
 ・提案する範囲をある程度絞込み、より具体的な対案の提示する。
 ・顧客の課題認識を促す(顧客の納得感を醸成する)
 ・顧客の商談状況の確認(優先度、決裁ルート、QCDなど)
顧客ニーズ調査票、顧客との対談メモ、クレームカードなど各社ごとの情報収集方法
を考える必要がある。アンケートもその調査表作成は幾つかの留意点を考える。
3)市場動向把握
 ・社会的な背景、その変化方向  
 ・関連業界の中期的な今後の動き
社会動向、経済動向、産業動向、技術動向、消費者意識など様々な視点での業界調査
がある。最近は、ネットから検索により、最新データの入手も容易となっている。
4)他社動向把握
 ・成功、失敗事例の収集
5)顧客の課題設定
 ・全社の課題確認
   何処に問題があるのか?優先的に解決すべき課題は?
 ・重点課題の把握
  ⇒可能であれば、SWOT分析が有効
必ずしも、顧客の重点課題とこちらの仮説化した課題が一致しない場合もある。 
例えば、ある企業では、
長い歴史があり、増設を繰り返してきたため、部分部分の継ぎ足しが多く、全体の
整合性が図られていない箇所が多く存在する。しかし、その認識が企業には無かった。
また、もう少し改良、改善すれば他の部署の業務負荷が軽くなったり、データの再利用
が可能なものがあるが、これを指摘しても、横断的に検討する機能が欠落していた。

(2)提案書作成の進め方
情報の収集を実施し、解決へのアプローチを進める。
①ブレインストーミング
 幅広い意見を求め、実行可能性への仮説化を行う。
②他の部門、企業での成功事例検証
 ヒント、気付きの情報の収集
③過去の提案事例の検証
 ヒント、気付きの情報の収集
④自分の考えをまとめ、仮説化
 今回の範囲に限定せず、長期面も考慮した仮説化を行う。
⑤提案の絞込み
 実施期間、予算、顧客の優先ポイントをベースに絞り込む   

(3)提案書作成
1)基本的な提案書目次は、以下のようになる。
・前書き
・背景
・目的(趣旨)
・提案のポイント
・現状分析
・具体的な提案内容(実現方法)
・予想効果(顧客の受けるベネフィット)
・実現方法とスケジュール
・費用概算(対効果)

2)提案書構成上でのポイント
①提案のテーマが明確に示されている。
②記述が論理的である。
 背景、趣旨、ベネフィットへの流れに論理性がある
③ストーリー性が高い
 起承転結で端的な表現
④見易い構成
 図、グラフの活用。箇条書きによる簡潔性
⑤問題点、実現方法、ベネフィットが具体的に記述されている
 費用、計画が優先付けも含めて提示
⑥顧客の言葉、定義内容で記述されている
⑦競合他社、自社、環境への配慮がある
 3Cをベースとした包括的な把握が必要。 

3)記述上での配慮すべきこと。
図解の有効性をキチンと認識する事が肝要である。
①まずは、正しく伝える
②理解し、記憶するには図解が有効
③可視化と構造化の勧め
④頭の中を具体的に整理
⑤図解の目的は理解、企画、伝達
⑥よい図解の要件は、元ねた、論理性、表現力           

少しの時間であるが、各社の提案書作成のワークをしたが、チョットでも、
理解が深まれば、ありがたい。

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