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2012年11月17日

2012.11.17

グリーンツーリズムで地域に活力を!!

数週間前からの数回のセミナー、ワークショップには20名以上の
参加があり、そこから感じられたのは、地域の中でのどうしてもやりたい
と思っている人が多いこと。
高齢者の介護予防や地域観光、所謂ツーリズムへの想い、商店街
活性化への新しい仕掛けへのお悩み、等など。
そのような流れの中、グリーンツーリズムの対応についても相談もされた。
少し調べてみたり、以前からのメンバーとの会話からは、どうも、まだまだ
弱い一般ビジネスとは違う対応を感じた。かなりの時間経過にも関わらず、
その成果はイマひとつであり、進め方の難しさを感じた。しかし、
地域資産(ひと、もの、情報全てが関係するが)を最近の環境変化に
合わし、進めていくには、1つのテーマでもあり、やるべき課題
でもあるようだ。

1.グリーンツーリズムとは?
グリーンツーリズム」が日本で知られるようになったのは、1992年
の農林水産省の発表で「新しい食料・農業・農村政策の方向」において、
「グリーンツーリズムは農村(山村も含む)の定住条件の整備の観点から、
地域全体の所得の維持・確保のための施策」を提唱した。
その他にも、厚生省(現;厚生労働省)や建設省(現;国土交通省)が
「グリーンツーリズム」を推進している。厚生労働省では、「従来から
進められている健康文化都市の構想に新たにグリーンツーリズム
の視点を組み込み、都市農村交流の事業の積極的な展開を目指している。
また、森林の健康機能性を捕らえたフォレストヘルスなどもグリーン
ツーリズムの一貫といえる。」
また、20年近い多様な実践の積み上げによって、「日本型グリーン・ツー
リズム」には、多くのバリエーションが生まれつつある。
①社会的自己実現型(農家民宿や民泊、レストラン等)
②労働貢献型(日本型ワーキングホリデー等)
③学習型グリーン・ツーリズム(ツーリズム大学等)
④教育体験型(教育体験旅行、修学旅行、農山漁村子ども交流プロジェクト)
⑤資源活用型(滞在型市民農園、ホテル・学校施設・空家・古民家活用)
⑥「人間福祉」型(保健・医療・セラピー・安らぎ・癒し・自己発見の場)
の6つである。
他にも、エコツーリズムと言う定義もあり、行政の勝手な設定とはいえ、
一般人には、全て、同じに見えるのでは?しかし、観光とは一線を画している
様であり、ツーリズムが、人間的交流や文化価値提供を基本とし、地域交流
や活性化を目指している点が大きな違いである。

2.グリーンツーリズムの課題
グリーン、エコツーリズムあわせても100億円ほどの市場規模であり、極めて
小さくニッチ市場としての対応が必要となるが、課題も多い。
①共通課題
・新たな形態の旅行商品であるため、具体的な旅行者ニーズに関する情報や
 成功事例の蓄積が十分でなく地域の観光関係者がその創出に取り組みにくい。
ある調査でも、
「関心があり、直近1年以内のも体験したこと」がある人が3.9%と極めて
少ない。また、「関心はあるが、体験したことがない」人が44.2%との事。
拡大の余地は十分にあるようである。
②グリーン・ツーリズムの抱える課題
・都市住民等のニーズに即した受入れ体制の整備
・農山漁村への訪問に対する消費者の潜在的願望の掘り起こしの不足
・農山漁村地域単独では消費者視点に欠け、商品の企画力・販売力が脆弱
・都市と農山漁村とを結ぶ情報発信機能の強化
③エコツーリズムの抱える課題
・自然環境への負荷増大や生態系の破壊
・利用マナーの低下
・世界遺産地域など特定地域以外での普及拡大が不足
・解説技術の未熟なガイドの存在

そのため、具体的な進め方としては、
①市場の拡大が必要である。
・プロモーションの強化(特にシニア層、外国人向け)
・顧客ニーズに合わせた商品開発の必要性
・販売チャネルの確立を進める(一般観光サービスチャネルの活用)
②魅力的な地域要素の充実
・コンテンツの魅力作り
・施設、環境の魅力作り
 地域資産は、景観、生活文化、棚田、里山、特産品などあるが、自身
 の良さ、強みをキチンと把握することが必要である。
③受け入れ体制の整備
・地域連携、地域内組織の体制整備が必要となる。
・担い手人材の育成

3.地域でのグリーンツーリズムの取り組みに向けて
一般的な市場としての対応が出来ていない状態でもあり、その規模の小ささ
もあるが、以下の点を中心に頑張りたいものである。
①実施体制の整備
この種のツーリズムは、行政側の縦割りの意識もあり、全体ネットワーク
構築の議論はあるものの、この種によく見られる利害関係者の寄り合い所帯
となり、具体的な成果は期待できない。
事務局の整備とコアメンバーの確保が重要である。現状では、「関連情報
の紹介、調査への協力」がよく言われているが、有為性のあるボランティア、
NPOなどを活用し、コアメンバーとしてこちらから積極行動する仕掛け
作りが必要である。
②既存資産の整備、再開発
この事業は農水省が具体的な推進を提言してから20年を経過している。
この時間経過による地域での関連資産は増加しているはずであり、人的資産
含めての具体的な把握が必要ではないか、と思われる。新たなコンテンツや
人材の開発がここ数年のテーマとして言われているが、地域内に内在する
資産は明確になっているのか?
新規開発サービスも含め「当面の重点顧客層」による集中化が必要である。
③情報発信力の強化
Webサイト、facebookの活用が表面的なツールとして上げられるものの、
具体的にブランドアップを図るには単にサイト他を作ればよいというものでは
ない。多くの成果の出ているプロモーション事例では、幅広い対応が実施
されている。このための専門チームが必要である。
特に、外国人向けには、文化の違いやニーズの違いをコンテンツにどう活かす
かの視点も重要である。
④新コンテンツ、サービス開発に向けて
最近のコミュ二ティビジネスや農商工連携の事例の多くにはグリーンツーリズム
の素材になるものが多いと思われる。まずは、これらの先進事例をベースとした
発展系サービスへの取り組みが有効と思われる。

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