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2013年3月16日

2013.03.16

あらためてWebサイトを見直す

本研究会も今年度最後である。
「あらためてWebサイトを見直す」事をテーマで、討議した。
最近のWeb関連から、以下の3点を強く感じる。
①ソーシャルメディアの出現はマーケティングを大きく変えた。
②Webサイトは個人ベースで精度の高い構築が進む。
・検索エンジン性能アップ
・データ基点のWebマーケティング
③企業は新しい環境と自社の再定義が必要な時期である。
・顧客、顧客企業との会話
・自社の価値の見直しは?

1.ソーシャルメディアの出現はマーケティングを大きく変えた。
著名な経営学者のコットラーも、
「マーケティング3.0では、マーケターは人々を単に消費者と見なす
のではなく、マインドとハートと精神を持つ全人的存在と捉えて彼ら
に働きかける、、、、、、、、、、、
混乱に満ちた世界において、自分たちの一番深い所にある欲求、
社会的・経済的・環境的公正さに対する欲求に、ミッションやビジョン
や価値で対応しようとしている企業を探している。
、、、
マーケティング3.0に向かうビジネス状況を形作る3つの重要な力
の登場がある。
その3つとは、参加の時代、グローバルに対する逆説の時代、
クリエイティブ社会の時代である。これら3つの力が消費者を
どのように協働志向、文化志向、精神重視に変えているかを
見る必要がある。」
と言っている。

それでは、この変化をビジネスの中では、どう活かして行くべきか?
我々の意識すべきは、以下の4点を考える必要がある。

①対話の場を提供し,ソーシャル性を深める
これからは(顔の見えない商品レビューではなく)「信頼と同好」に
基づく友人からのリコメンドが購入意思決定のキーとなるだろう。
企業は顧客のクチコミを恐れず,積極的に売り場でクチコミ
をアピールするべきだ。さ らに利用者にとって信頼できる人,同好
の人の意見が目にとまるようなサイト設計を心がけるとさらに
効果的だ。

②生活者ひとりひとりのコンテクストを理解する
これからは生活者ひとりひとりのコンテクスト(背景,事情)を理解
して、必要十分な情報 をタイムリーに提供するアプローチが重要と
なってくる。

③顧客に信頼される支援型マーケティングを実践する
新規顧客の獲得を優先する時代も終わりつつある。顧客との誠実な
コミュニケーションが広告よりコストパフォーマンスの良い
プランディング集客手段になることはこれからは顧客との長期的な
信頼関係を構築し、ブランド・ロイヤリティを高めることに注力
すべきだ。

④顧客とともに価値を創造する
消費のプロである生活者の多様な意見を取り入れて、ともに商品
サービスを共創していくことが大切な時代になった。
素材の選定では「多様な生活者の意見を参考にしながら」商品
企画者が主導する必要がある。パッケージの選定,価格設定など
商品開発後半フェーズでは「生活者の多数意見を集約していく」
ことが大切になり、試作品は「生活者と一緒に体験する」ことで
ファンの醸成効果も生まれてくる。

2.Webサイトは個人ベースで精度の高い構築が進む
B2BWeb戦略化に向けて以下の点を中心に討議をした。
・B2BWebマーケティング概況
・B2B向けWebサイトの特質
・Webサイト構築の基本(振り返り)
・最近のWebサイト動向

2012年のニールセン調査によると
B2Cのサイトを使用する人の満足度が66%であるのに対して、
B2Bのサイトを使用する人の満足度が58%にとどまっており、B2C
サイトに大きく引き離されていると報告している。
200近くのB2Bサイトを利用するビジネスの専門家55名に対して、
サイトでの行動や検索したい内容について検証を行った結果、4つ
の問題が判明したという。
①Webサイトのデザインが悪い(製品情報が不十分であると、
そのベンダーに対する評価が低くなる)
②コンテンツが膨大かつ複雑で、ユーザーに混乱を与える
③ナビゲーションの構造が複雑で、ユーザーを苛立たせる可能性がある
④押しつけがましいマーケティング戦略によって、ユーザーに不快感や
不信感を引き起こしている
例えば、登録フォームを入力するよう要求するB2Bサイトの戦略も敬遠
される。

⇒実は、このような状況は、大分前から指摘されており、様々なデータ
もあるが、大きな改善は見られないようである。

再度、基本に返り見ていくと、
1)企業向けWebマーケティングアプローチのポイントは、見込み顧客
の開拓、育成がポイントである。
・購買のプロセスが大きく異なる
 サイトは情報収集の場。顧客は購買、技術関連者他
・アクセスはロングテール型
 検索、ページビューの数は一般消費者向け(B2C)より少なく頻度
 も低い。
・マーケティング効果は見込み客の開拓
 継続的なアプローチが必要であり、リアルな営業とWebサイトとの
 密な連携が必要となる。
2)顧客の理解
以下のの購入者側のの行動を見ると面白いが、Web担当者含め、どこまで、
これらを戦術的に活用しているか?疑問。

・Webサイトで閲覧するコンテンツは「製品情報」「新製品発売などのプレス
 リリース」
・「良く閲覧する」と「充実を強く希望する」で比較すると「製品情報」
「導入事例」「ホワイトペーパーや技術資料」「新製品発売などのプレス
リリース」は 充実を希望する割合が高くなっている。
・回答者の約6割が情報ポータルサイトを情報源として活用
情報ポータルサイトは6割が利用。利用しているサービス・機能のトップは
「製品・ニュース検索(60%)」。
次に「会員登録(無料)(47%)」が挙げられている。
「会員登録」は無料であれば登録(有料は2%)しており、「メールマガジン」
「資料請求」「製品に関する問合せ」などを積極的に利用している。
・情報ポータルサイトでの記事やWeb広告は製品認知や自社サイト誘引に
有効。情報ポータルサイトでのWeb広告の接触度は、7割が広告を認識し、
3割がクリックし、1割がアクションを起こしている。
・リスティング広告と比較してもアクション率が高い。購買製品の製品
選択や決定への影響も7割弱が「ある」と答えている。
・購買プロセス初期段階の課題認識と比較検討プロセスで2割が影響
があるとしている。
・製品の金額が高くなると「見本市・展示会」が情報源になる傾向
製品を知ったきっかけと選定検討段階で役に立つ情報は、
メンテが必要で高額なほど“人”(「メーカー担当者」「同業者・社内
スタッフ」)や「見本市・展示会」からの情報が多く、少額になると
「メーカーWebサイト」が情報源になっている。
・サーチエンジンは約7割が利用、リスティング広告より自然検索を
優先する。
サーチエンジン(検索サイト)は7割が利用している。
サーチエンジン(検索サイト)は「製品の仕様・スペック」「技術全般」
などを検索。特に、「技術全般」「技術最新動向・ニュース」は購買
プロセス初期段階(課題認識、比較検討)での検索が多い。

3)Webサイトの基本
あらためてその基本を話した。
①サイトコンセプトとターゲッティングの明確化
 独自の優位性の構築
 何を売るか:製品・サービスを見つめなおす
 誰に売るか:セグメンテーション、ターゲッティング、ポジショニング
 どうやって売るか:サイトコンセプトとマーケティングプランへの
落とし込みとよく言われるのが、「AISAS」の行動認識である。
 ・ Attention & Interest:注意と興味を引き起こす
 PR活用術、顧客と対話する、動画コンテンツ活用術
 ・ Search:ユーザの検索を自社サイトに導く
 宣伝活動で数百万の潜在顧客にリーチする
 新規顧客にサイトを見つけさせるための SEO対策
 ・ Action:商品・サービスの購買行動を促進し、リピーター化する
 クリエイティブな内容で顧客の注目を獲得する
 サイト訪問者の信頼を得られるようなメッセージが発信されているか
 ・ Share:良い評判を生み、更なる顧客を引き込む
  ユーザレビュー活用術

まず、原点として、製品・サービスコンセプトやターゲットに伝わるか
どうか」ということが難しい問題として存在することを理解する。
例えば、ネットショップにはサイトに必要な情報があるか訪問者が判断
する限度としての「3秒」ルールや、売り込みに耳を傾ける限度としての
「15秒」ルールが存在すると言われ、サイト作成者は、そのサイトの
コンセプトを直感的にこの短い時間でサイト訪問者に伝える必要がある
と言われている。
サイトのコンテンツを考える際には以下の3つをこの短い時間で伝え
られるように工夫する必要がある。
・そのサイトで何を売っているのか(製品・サービスコンセプト)
 簡潔なメッセージで伝える
・ターゲットセグメントに注目させる・響く内容にする
・(競合と比べた)自社の強みを明確に伝える

⇒これらを瞬時でサイト訪問者に伝え、かつ専門用語などで一般の人にわかり
にくい内容になっていないようにするには時間をかけてコンテンツを練る
必要がある。これも第三者の評価などをもらって、誰にでも伝わるコンテンツ
にする。伝えるべき情報のコンセプトを決め、それを適切なターゲットに、
適切なサイトコンセプトで配信する必要がある。
まだまだ、多くのサイトでは、この基本ですら、十分とは言えない。

②キーワードの選定
まずは、以下の4点についての考慮を払うべきである。
・検索ボリューム
・コンバージョンレート
・コンテンツ作成難易度
・SEO対策の難易度

・検索ボリューム
検索ボリュームはそのキーワードの検索ニーズがあるかどうか。
・コンバージョンレート
コンバージョンレートというのは、流入した後のゴールが達成できるかどうか。
リスティングの成績をもとにSEO対策のキーワードの仮説を立てるというのは
非常に良い方法です。
・コンテンツ作成難易度
コンテンツ作成難易度というのはそもそもキーワードに対応したページ
を作ることができるかどうか。
・SEO対策難易度
最後のSEO対策の難易度はSEO対策を行なっている競合がどれだけいるか。


③検索エンジンでの評価項目
最近の検索エンジンの高度化により、考えるべき項目も少し変わってきた。
特に、考慮すべきは以下の3項目である。
・コンテンツ
コンテンツ、つまり掲載する情報そのものと、その情報発信を支える
ページのコーディングやレイアウトなど、ページそのものに関する要素
全般が評価対象。
わかりやすい例では、ページタイトルの文字列やキーワードの有無など。
かつて指摘されていた、キーワードの出現数や頻度などといった要素
の多くは、検索技術が発達によりほとんど影響がなく、コンテンツの
内容・品質により重きが置かれている。
・リンク
ページに向けて張られた、外部のリンクのこと。外部のリンクは、
(1) 同じサイト(ドメイン)からのリンク、(2)異なるドメインからの
リンクに分けられる。
特に後者は、「よく引用される論文は良い論文」という考え方に基づき、
より多くの人気あるサイトからリンクを受けているページほど評価が
高いことが原則だが、そのリンクの品質や関連性、信頼性など、とても
複雑な評価を行って総合的に判断されている。
ユーザーが望むコンテンツを継続的に発信することで得られるリンクを
検索エンジンが評価するための項目になっている。
・ソーシャルメディア
TwitterやGoogle+、Pinterest といったソーシャルメディアにおける、
Webページへの言及度や話題性も影響している。ソーシャルメディアで話題・
注目を集めているページは、その時点でユーザーが興味があるコンテンツを
持っているに違いないので、ランキングにも反映するというのが基本的な
考え方である。

⇒基本レベルでは、Google検索エンジン最適化スターターガイド
をキチンと理解すべきかもしれない。
・適切なページタイトルをつける
・descriptionメタタグを活用する
・URLの構造を改善する
・サイト内のナビゲーションを容易にする
・質の高いコンテンツとサービスを提供する
・より適切なアンカーテキストを書く
・画像の利用を最適化する
・正しい方法でサイトを宣伝する
・Web分析サービスを活用する
等について、具体的な説明がある。

④重要なユーザ行動からのシナリオ化
ユーザ行動シナリオの基本とは、ユーザがサイトのゴールを達成する
までの道筋を記述する。
その目的は、ユーザのサイト利用における文脈を明らかにすることで、
ニーズを正しく理解し、サイトの目的達成率を向上させる。
内容的には、ユーザとサイトとの関係を包括的に捉えたサイトの利用
全体像を考える。
・前提知識、背景
 ユーザは自分の興味ある部分しか見ない⇒ユーザの価値の把握
・認知、流入媒体
 認知、行動ステップを書き出し、クリティカルパス(ユーザの
 最重要情報)の事前把握
・サイト内での閲覧の流れ
 ユーザが何時、何処で、何を見て、どう感じ、その後どう行動するか
 ⇒事例、ワークによる理解
・同時に利用するサイト、代替や補助品
・サイト内で提供する情報、機能
・各ポイントでのユーザの心理状態
・サイトからの流出後の行動
・正しい方法でサイトを宣伝する

3.企業は新しい環境と自社の再定義が必要な時期である。
ソーシャルメディアの深化を理解し、人々のつながり、関係の再確認
が「顧客とのソーシャルメディア化」+「社内でのソーシャル
メディア化」への意識改革が必要との認識を持つ。
そのためには、
・段階的なアプローチによる参加へのハードルを下げる。
・経営陣の聞く姿勢を明確にする。
 従業員の率直な意見を述べる風土を作る。
・経営陣の積極的な参加が必要である。

1)具体的な進め方として、
・顧客プロフィール理解と5つの要件を考慮すること
 顧客はソーシャルメディア関心が高いのか?
 傾聴、会話、活性化、支援、統合化の目的を果たすような仕組み作り
・社内のリソース、文化、関係性に合わした推進
 必要な技術論ではなく、まずは、文化、関係性の把握と変革を見る。

ソーシャルメディアにビジネスとして関わっていくポイントは
①目標を設定する
 顧客満足度アップか?売上アップか?利益アップ化?
 ビジネスとしての目標を明確にする。
②ユーザの注目を引く⇒ブログ、Twitterに加え、サイトの
SEO化も重要である。
 基本的には、Webサイトの考え方と同じ(AISASのユーザ
 意識化) ただ、ソーシャルメディアでは、こちらの情報を如何に
 多くの人が受けた(アクセスが増加した)と言う点ではなく、如何
 に多くの人がこちらの情報に共感したか?がポイントである。
 コメントアップ、知り合いへの共有、情報の転送など。
③影響力の把握⇒好例が「GAPのブランド変更」
 1次情報のユーザから2次以降のユーザへの広がりの大きさが重要
 である。ソーシャルメディアはそれを拡散、促進する仕組みを
 持っている。この数字把握が出来なければ、Webサイト情報
 と差異はない。 情報結節での「読み手の多さ、結びつきの強さ、
 発言力の大きさ」がポイント。
④個人レベルの感情を掴み、人の気持ちを読む
 投稿、ツィートなどの感情の変化をモニターすることにより、
 貴重なユーザ情報が得られ、市場変化、ブランド変化の動きを
 察知出来る。
⑤メッセージを聞く
 ソーシャルメディア活用では一番重要なポイントである。従来の
 市場調査、アンケートでは、掴みきれないユーザの真意を把握し、
 事業戦略への反映も可能となっている。
 「賞賛の確認、レビューのチェック、顧客満足度のフォロー、
 不満の把握、提案の促進」などの仕掛けにより、聞き役に徹し、
 そしてキチンと対応する。

2)統合コーディネータとしてのアプローチ
自社メディア、ソーシャルメディア、広告を美味く組み合わせその
効果を出すには、以下のポイントでのアプローチが必要である。
①自社メディア
 Webサイトのコンセプトから各Webソリューションとのつながり
 として、 全体の一体感があること。
 単なる製品、商品のユーザから自社の思い、活動を理解してもらう
 共感者として、ユーザ、社会とのつながりが出来上がる仕掛けが
 必要である。
②ソーシャルメディア
 ブログ、コミュ二ティ、動画サイト、Twitterなどの各
 ソリューションをその適性に合せた一体的な運用による見込み
 顧客化を進める。
 特に、企業としてのブランディングコミュ二ティは自社の社会的
 位置付けとあわせファン作りを行う。Facebookのファン
 ページの活用ほか
③広告
 一般マスメディアを活用するには、費用的に問題があり、PPC広告、
 プレスリリース、行政紹介など費用対効果での実施を考える。

最後に、
ソーシャルメディアが社会とビジネスを変えている。
・従来のWebマーケティングも変る
・企業も意識と行動改革が求められている
まだ多い大量生産時代の幻影を振り払い、B2BビジネスでもB2C
の仕掛けつくりが必要である。
すなわち、顧客基点への行動改革が必要となる。

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