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2013年3月30日

2013.03.30

自社の強みを再考する

数10人以上の企業でも、中々、上手く企業としての課題、問題
や経営の考え方が共有化出来ないのが、経営者にとっても、
大きな課題ではないだろうか?大量生産時代の各人が各持分で、
頑張れば、それ相応の結果が出た時代ではない。社会の一員としての
関わり方が求められる時代でもある。
以前にも書いた革新的な中小企業や高業績を上げている中小企業などを
検証すると企業全体が明確な目標を持ち、総力戦的な対応を進めているのが
特長である。

戦略策定の支援でも、あるべき姿を描くとき、この経営ビジョンと現状への
明確な認識がないとその結果を得るのは中々に難しい。
特に、自社の強みの発見や創出が曖昧になる場合も多々ある。

1.企業を内部視点中心に見る
まずは、以下の6つの視点で見ることが肝要である。
①ビジョンと経営戦略/意志決定/社会的責任⇒経営力
戦略の立案と推進状況/経営チェック機能の仕組み/目標管理の運用/労使関係
/経営管理層のリーダーシップとチームワーク/意志決定と合意の仕組み/
後継者/環境責任と地域社会への対応  など
②顧客/市場への対応プロセス⇒顧客対応力
規模動市場ニーズと市場向の調査/顧客実態の把握と対応/顧客との信頼関係
/クレーム対応力/顧客サービス力/顧客満足度
③財務力/資源管理⇒財政力
業績の推移/利益率/キャッシュフロー/借入金及び利率/財務構造の健全性
/施設・設備の状況と投資方針
④設計・販売・生産・物流・業務プロセス⇒技術力
企画調査・研究・新製品開発/技術力とノウハウ・産業財産権/生産能力と効率
/品質管理/原価管理/設備稼働率/供給業者・関連会社の能力と協働関係/
販売チャネル/製品構成とライフサイクル/シェア/取引条件/販売力と販売
組織/販管費動向/物流の組織 など
⑤情報マネジメント⇒ICT活用力
情報の収集・管理・活用/経営情報の把握と分析/システムのマネジメント状況
⑥個人と組織の能力⇒人材力
組織的能力/職務分担と責任・権限/組織間の協働関係/組織風土/業績評価
制度/教育・訓練/情報リテラシレベル/社員満足/発言の自由度と活性度

これらを経営ビジョン、方針で重点化している項目を中心に考える。
また、外部的な配慮も必要でもある。
①業界市場の動向(需要動向/市場規模/新製品状況/品質価格動向)
②供給環境・マーケティング(材料資源/物流販売方式・経路の変化)
③競争環境(競合企業/新規参入)

2.自社の強みを見つける
とりあえずは、以下の点をベースに、具体的な「強みの姿」を見つけることが
必要と思われる。
まずは、自問自答
・顧客は、なぜ自社と取り引きしてくれるのですか?
・業績を支えているモノ、他社より優れているコト、自慢できる点、充実
 している点は、何ですか?
 例えば、素材製造業では、品質の高さ、小ロット化、短納期、等があるが。

1)製品、サービスが売れている自社理由
具体的には、商品が売れている理由として「外部から見た強み(例えば、
顧客からの評価が高いなど)」を抽出する。
①製品が売れている理由(原因)について考える。
②製品が売れる理由が明らかになったら、その理由は「自社の特定の
製品だけに言えることか」「それとも他の製品にも共通して言えることか」
を考えてみる。
③特定の製品に限定されず、他の製品にも共通する理由が見つかった
場合、これが「自社にとって特に重要な強み」になる。
④「特定製品の強み」や「他の製品にも共通する強み」について、何故、
その強みが生まれたのか、その理由を更に考える。
⑤「製品が売れている理由(自社製品の強み)」と「売れるようになった
経緯(強みが生まれた理由)」を整理しまとめる。
⑥自社の強み」を図や表を用いて表現(見える化)し、共有化を図る。

2)事業収益が上がっている理由
事業収益が上がっている理由として「自社の内部の強み」を中心に考える。
①顧客/市場への対応プロセス⇒顧客対応力
②設計・販売・生産・物流・業務プロセス⇒技術力
企画調査・研究・新製品開発/技術力とノウハウ・産業財産権/生産能力と効率
/品質管理/原価管理/設備稼働率/供給業者・関連会社の能力と協働関係/
販売チャネル/製品構成とライフサイクル/シェア/取引条件/販売力と販売
組織/販管費動向/物流の組織 など
③個人と組織の能力⇒人材力
組織的能力/職務分担と責任・権限/組織間の協働関係/組織風土/業績評価
制度/教育・訓練/情報リテラシレベル/社員満足/発言の自由度と活性度
が重要である。

3.自社の強みを創る
以前にも、述べたが、「収益を持続的に達成するのか」、その本質は「他社との
違いをつくること」にある。その違いには2種類ある。
「種類の違い」と「程度の違い」となる。前者はポジショニング、後者は
組織能力を重視する戦略となる。「種類の違いを創る」が明確で「程度の違い
を創る」が強ければ最強となるが、この二つの間にはどちらかに偏る想い
やテンションがあり、その対処が企業への挑戦的な課題になる様である。
後者の「程度の違い」は、前記の内部の強みを見つけることも深く関係する
と思うが、この項では、前者の「種類の違い」を考える。
その基本は、コンセプトの明確化である。
コンセプトとは「本当のところ、誰に、何を売っているのか」「どのように」
よりも「誰に、何を」、そして「なぜ」が姿を現す。
コンセプトづくりに大切なことは、製品・サービスを本当に必要とするのは
誰か、どのように利用し、なぜ喜び、なぜ満足を感じるのか、をキチンと
把握すること。顧客価値の細部のリアリティを突き詰めるがある。

ただ、創りだすことは時間と強い意志が必要である。例えば、
この好例が徹底した高収益企業のキーエンスかもしれない。
毎年、50%超の営業利益率、生産設備向けセンサーの製造販売に特化
は中小企業も考えるべき先例と思う。
①その特徴
・事業ドメインの絞込みと集中(設備センサーによる顧客の
 生産性の向上)
・顧客密着による現場ニーズの徹底収集
・コンサルスキルのある営業による「課題解決法」の提案
・顧客潜在ニーズをベースとした製品開発とその短期提供
・独自のファブレス体制
・提供製品の絞込み
②キーエンスとしての事業展開のポイント
製造業としての単なる付加価値要素としてではなく、全社ビジョンに
サービス事業の考えが組み込まれている。
・基本スタンスの明確化
 単にハードを売るのではなく、「生産性の向上を図る」という
 サービス価値を提供する。
・社員での共通認識化
 サービス提供が仕事への充実感(高給与も合わせ)を与えている。
・コンサルト営業としてのサポート体制
 単に営業のコンサルスキルアップだけではなく、製造関係、開発
 担当も必要に応じてサポートする体制。
・コンサルティング文化の醸成

多くの企業では、営業は売る人、製造は作る人の意識があるが、この意識
改革が必要となる。
一番顧客接点の多い営業部門が積極的な製品開発に関わっていないし、開発、
マーケティング部門も営業の情報を参考にしない。
まずは、技術的な強みを作ることに専念するのもよいが、人材の活用を
中心とした意識改革で「人を創る」ことが最近の情勢を考えると望ましい
のでは、と思う、昨今である。

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