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2013年6月15日

2013.06.15

IT活用と営業組織

今回の研究会テーマは、営業組織の見直し。
組織、人との融合がIT活用のポイントであり、当然、考えなくては、
ならないテーマであるが、中々、そこまで行っていないのが、現状である。
これは、Webマーケティングの推進においても、全く同じ。
単純に、Webサイトを作る、facebookページを作るだけでは、
その効果は期待できない。
今回は、3つのポイントを討議した。
・営業での見える化
・営業組織の見直し
・Webマーケティングへの対応

1.営業での見える化
見える化については、製造現場から経営のマネジメントまで、
色々とあるが、ここでは、現場(営業部門)の見える化
をベースに討議した。
1)幾つかの課題
以下の3点に注意をする必要がある。
①業務の不整合
似たような業務が存在しているが、対応が出来ていない。
 ・全社的な業務の不整合
 ・業務管理の必要性はあるが、その場しのぎ
②抜本的な見直し作業の遅れ
業務不整合は、全社横断的な場合も多く、取り組みへの遅れ
 ・属人的な作業は代替が出来ない
 ・ムダ、ムラ、ムリな作業の把握が出来ない
 ・短期的効果が少なく、費用もかかる
③業務見直しへの関心の低さ
慣行的な活動から脱皮への意識の低さと行動の不足
 ・ISO取得でも取得が目的化
 ・業務モデルの作成(企業側)への不足

同様に、IT活用においても、幾つかの課題がある。
①情報(データも含む)の不整合
似たような名称の情報が多く存在
 ・全社的なデータの不整合
 ・データの一元管理の必要性
②抜本的な見直し作業の遅れ
情報不整合は、全社横断的、大規模であり、取り組みへの躊躇
 ・正常な動作中に、改修は出来ない
 ・データベースの横断的な整備は不可能?
 ・短期的効果が少なく、費用もかかる
⇒従来システムのレベルアップなどキッカケが必要
③情報の使い方への関心の低さ
経営トップを含め、全社的な情報活用への低さ
 ・パッケージ使用などで、全てベンダー任せ
 ・概念モデル(業務モデル)作成(企業側)への必要性
  を感じない?

2)見える化への期待効果
業務を個人では出来ないことを組織で判断し、実行し、そのノウハウを
蓄積する。
・日々の改善、自立的な改善
・組織における業務ノウハウの発見、蓄積、共有化
・業務の標準化、定型化、定量化
・人材、組織の学習
・やりっぱなしからの脱却、振り返りの習慣付け
・数字を使った討議の習慣

3)営業部門の見える化
基本的には、以下の情報を部門として、共有化することが重要である。
・顧客情報(重点顧客、ランク別、売上履歴、キーマン)
・営業活動(活動分類、受注率、失注率、案件進捗)
・見込み顧客(先行受注管理、確度別、案件別、予算との連動)
・競合情報(案件別競合情報⇒失注案件を中心とする分析)
・見積もり情報(見積情報。進捗情報(ワークフロー等による共有化)
・商談進捗(活動項目、遅延案件管理⇒全体のレベルアップ化)

他には、特に、営業人脈を見える化し、その有効活用を図ることも
必要である。
・顧客ネットワーク(直接商売に関係する部門以外のメンバーも重要。
     セミナー、展示会の活用)
・社内関連メンバー(全部門に幅広く形成する必要がある)
・見込み顧客(顧客として今後重要となるメンバーおよび影響力
      のある社内外の個人。ソーシャル活用も有効)
・業界ネットワーク
・異業種ネットワーク

いずれにしろ、営業プロセスをキチンと把握することが重要。
顧客商談管理のプロセス、プレ営業プロセス、顧客獲得のプロセス
等売り上げに至るまでには、様々なプロセスがある。
まずは、このプロセスを自社営業文化の中で、キチンと把握し、
それに応じた見える化の確認をする必要がある。
問題把握⇒状況把握⇒顧客状況把握⇒経営的な指標管理のPDCA
を組織の中に、根付かせることが肝要である。

最近は、クラウド型の廉価で高機能の様々なサービスがあり、
これを活用することにより、ビジュアル化された管理も出来る。

2.営業組織の見直し
様々な環境変化に伴い営業部門も役割の再定義、体制の見直しが必要。
①製造業でのサービス化
基本機能に差異がなくなることが多くなり、「製品+サービス」が不可欠
となりつつある。
顧客は、製品を買うだけから、その企業の顧客戦略(営業戦略)を買う
ようになる。
②チャネルの拡大
インターネットの進化、拡大や顧客ニーズの多様化に伴い、直販組織
による単一的なアプローチでは、対応できなくなっている。社内的にも、
営業部門、Web部門、コールセンター部門などが必要となっている。
③顧客のパワーアップ
インターネットの進化、拡大により、顧客側は、信頼の高い、適切な情報
の入手が可能となっている。度々説明のソーシャルメディアはその代表である。
顧客が購入決定するまでのプロセスに如何に自社を意識化させるか、が問われる。
④顧客のグローバル化
特定の地域、国だけを対象にした営業体制では、自社拡大が無理になりつつある。
自社の営業部門をグローバル化する顧客企業の事業化、調達プロセスに合わす
必要がある。
⑤営業窓口の統合化
顧客ニーズの多様化、即応化に対応するのは、あらゆる自社製品を1つの窓口
で販売するワンストップの体制が必要である。これにより自社営業戦略
の多様化も図れる。

市場の流れにより以下の点を見直す必要がある。
顧客対応では、
①どの市場セグメントに重点を置くか?
   ・取引量の大きさは
   ・収益性の高さは
   ・取引関係は長いか
②どの業界に売り込むか?
③どの地域に重点を置くか?
   ・都市単位か、地方か、地域単位か
④顧客について
   ・新規か、既存か
   ・販売か、サービス重視か 
   ・専門部隊を対応させるべきか

製品、商品対応では、
特に、顧客への価値提供の視点で見直すことが重要となる。
 どの製品に重点を置くか?
 ・既存製品か新製品か
 ・取引量は多いか
 ・売りやすいか、にくいか
 ・売れなれた製品か、そうでないか
 ・差別化した製品か、そうでないか
 ・販売サイクルは長いか、短いか

今回は、組織見直しのやり方の1つであるビジネスモデルゼネレーション
について、参加企業を例に討議した。

簡単に説明すると以下の9つの要素をベースに何を、どのように
進めていくか?をまとめていくものである。
①顧客セグメント(CS)
企業が関わろうとする顧客グループについて定義する。
②与える価値(VP)
特定の顧客セグメントに向けて価値を生み出す製品とサービスに
ついて記述。
③チャネル(CH)
顧客セグメントとどのようにコミュニケーションし、価値を届ける
のかを記述。
④顧客との関係(CR)
企業が特定の顧客セグメントに対してどのような種類の関係を
結ぶのかを記述。
⑤収入(RS)
企業が顧客セグメントから生み出す現金の流れを表現する。
⑥リソース(KR)
ビジネスモデルの実行に必要な資源、資産を記述する。
⑦主要活動(KA)
企業がビジネスモデルを実行する上で必ず行わなければならない重要な活動
⑧キーパートナー(KP)
ビジネスモデルを構築するサプライヤーとパートナーのネットワーク
について記述。
⑨コスト構造(CS)
ビジネスモデルを運営するにあたって発生するすべてのコストを記述する。

その効果は?
・現在と将来の組織モデルの見える化が可能となる。
・プロジェクトの全体像と役割、相互関係を視覚的に見れる。
・ビジネスを必要プロセス化に翻訳出来る。
・活動を全体的に考え、細部へのこだわりをやめるよう、
 チームに気付かせてくれる(一覧性の活用)
・支援者、仲間との共通言語とフレームワークを共有出来る。

上記の「組織活用モデル」をベースにして、以下の組織強化が図れる。
①全員参加のプロセス作り
 関係者のスキル、ノウハウを上手く活用する。
②マネジメントのネットワーク化
 各グループの管理レベルのメンバーによるネットワーク化が有効となる。
③外部とのネットワーク化
 地域の企業、団体、等自組織の重点活動に関係する部門との連携が図れる。
④多機能チーム作り
 チームを組織構造の基本構成要素と考え、統合活動を進める。
⑤職能ネットワークの構築
 組織において対応出来る技術、技能を持った有機的なつながりを構築する。
⑥インセンティブ制度化
 行動に対する報酬の考えは組織内の活性化に有効である。
⑦ローテーション化
 個人レベルでの幅広い総合的な視野の育成を考える。

3.Webマーケティングへの対応
まずは、B2B営業として、Web営業力の現状を考えてみる。
①Webサイトからの見込み顧客開拓は出来てますか?
   体制、運営面。システム化による効率化
②Webサイトの内容は、資料、パンフレットとどの様に違いますか?
   コンテンツ作りは実営業も参加する
③御社のWebサイトは名前を隠した状態でも、識別できますか?
④営業はWebサイトからの問合せを喜びますか??
   実営業フェーズでの受注化率が低い? 
⑤サイト製作会社は業界をキチンと理解している会社ですか?

以上を考え、以下の3点に注意する。
・対話の場を提供し,ソーシャル性を深める
・生活者ひとりひとりのコンテクストを理解する
・顧客に信頼される支援型マーケティングを実践する
・顧客とともに価値を創造する

1)サイトコンセプトとターゲッティング
自社独自の優位性の構築を考える。
 何を売るか:製品・サービスを見つめなおす
 誰に売るか:セグメンテーション、ターゲッティング、ポジショニング
 どうやって売るか:サイトコンセプトとマーケティングプラン
          への落とし込み

①Attention & Interest:注意と興味を引き起こす
  PR活用術    顧客と対話する   動画コンテンツ活用術
②Search:ユーザの検索を自社サイトに導く
  宣伝活動で数百万の潜在顧客にリーチする
  新規顧客にサイトを見つけさせるための SEO対策
③Action:商品・サービスの購買行動を促進し、リピーター化する
 クリエイティブな内容で顧客の注目を獲得する
 サイト訪問者の信頼を得られるようなメッセージが発信されているか
④Share:良い評判を生み、更なる顧客を引き込む
 ユーザレビュー活用、コミュニティの形成

2)サイト構築のポイント
製品・サービスコンセプトやターゲットに伝わるかどうか」ということ
が難しい問題として存在する。
例えば、ネットショップにはサイトに必要な情報があるか訪問者が判断
する限度としての「3秒」ルールや、売り込みに耳を傾ける限度としての
「15秒」ルールが存在すると言われ、サイト作成者は、そのサイトの
コンセプトを直感的にこの短い時間でサイト訪問者に伝える必要がある
と言われている。
サイトのコンテンツを考える際には以下の 3つをこの短い時間で
伝えられるように工夫する必要がある。
・そのサイトで何を売っているのか(製品・サービスコンセプト)
  簡潔なメッセージで伝える
・ターゲットセグメントに注目させる・響く内容にする
・(競合と比べた)自社の強みを明確に伝える
 これらを瞬時でサイト訪問者に伝え、かつ専門用語などで一般の人に
 わかりにくい内容になっていないようにするには時間をかけてコンテンツ
 を練る必要がある。これも第三者の評価などをもらって、誰にでも
 伝わるコンテンツにする。
伝えるべき情報のコンセプトを決め、それを適切なターゲットに、適切なサイト
コンセプトで配信する必要がある。

Webサイト構築以前に「営業部門、製造部門、Web実施部門」との
組織見直しや強化を討議する必要がある。
特に、営業部門は、人との融合や連携など実営業面に加え、上記のような
Webマーケティングの特質を意識した組織作りを考えてもらいたい
ものである。

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