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2013年7月13日

2013.07.13

ソーシャルメディアがITソリューションと組織を変える

ソーシャルメディアの広がりは様々な情報化に対しても、新しい姿を
創り出し始めている。
従来型のグループウェアについても、ソーシャルウェアと言う形で、
単なる業務連絡のつながりを個人としてのつながりに変えていくようであり、
顧客との関係作りのためのCRMシステムについても、ソーシャルCRM
と言う新しい顧客との関係作り(信頼を高めるためのつながりの強化)
をITソリューションとして、提供しつつある。
まだこれらの動きに企業が十分対応しているとは、言い難いが、大手企業
を中心に、更なるIT化の深化を図っている。

1.ソーシャルCRM
典型的なソーシャルCRMの活用としては、顧客が自らの抱えている
問題を解決するために企業とコミュニケーションをとりたいという場合
(つまり顧客サポートである)や、要望を伝えたいという場合(つまり
今後の製品開発の要件となる)に、ソーシャルチャネルを用意するという
場合がある。これが、顧客同士のサポートや、イノベーションの創出を
目的とした何らかの仕組み化であるかもしれない。こういった仕組みでは、
案件ごとに受付番号を発行し、それらをオープンかつ検索可能なデータベース
に登録しておき、誰でもその内容を更新できるようにしておくことも考えられる。

ただし、現時点のCRM製品に目を向けた場合、そのほとんどが、連絡先リスト
のデータ化程度である。顧客関係管理における「関係」作りが電子メールの
管理を少しマシにした程度であり、実際には顧客とのやり取りを有意義な
手法で管理する域にまで達していない製品もしばしば見受けられる。

ソーシャルメディアをCRM活動に組み込んでいく時に、重要だと考えている
ポイントについて少し列記する。
①顧客の中に、もっと深く入り込む。
顧客が実際に何を求めているかを、より深く探りだす。そのためにソーシャル
メディアも活用しながら、顧客が自社に対して具体的に何を求めているのかを
絶えず導き出そうとしてする。
②顧客にフォーカスした戦略を策定していく。
顧客が求めるもの、そして顧客と自社の関係における理想像を明確にして、
次にそれを実現していくような戦略を策定していく。
③マーケティングの全体戦略に対し適切な形でプログラムを組み込む。
あくまでもマーケティングの全体戦略の中できちんと機能するような形で
プログラムを組み込んでいく必要がある。
④自分たちの現状の業務プロセスについてキチンと評価する。
実際にソーシャルメディアを活用したCRMプログラムを考えていくに
あたって非常に重要となる部分だ。場合によっては業務プロセスを変えていく
ということも視野に入れてることが求められる。
⑤企業文化を変えることも考える。
ソーシャルメディアをビジネス方面に活用していくこと自体、いまだ未知の
ビジネス領域であり、その活用に新しい概念や方法論が求められる企業は
少なくない。

顧客との関係作りは、新しい局面を迎えている。現在も導入されているCRM
製品の機能を再度見直して、新しい顧客作りにどのような機能が必要なのか?
問われ始めている。

2.グループウェアの深化⇒ソーシャルウェア
これまでのグループウェアでは、情報をたどる場合、属人的な能力に頼らざるを
得ず、また知りたいことを正確に調べるにも、時間がかかっていた。「同じ会
社でやっていることなのに、どうして1年も過ぎるとその経過が分からなくなってしま
うのか」。こうした問題意識は今も多くの企業担当者が持っている。
また、業務での情報連絡や支援のスムースな流れが主であったグループウェアでは、
個人間のつながりや信頼感の醸成には、あまり配慮が無く、全体の活性についても、
十分と言えない。ややトップダウン的な志向が強く、組織の活性化を図るまでには、
至っていない。
ソーシャルネットワークは、友人・知人間のコミュニケーションの手段や人間関係
を構築する場を提供することを目的としているが、企業レベルではさらに、ある
テーマに関する問題点などを共有し、その分野の知識や技能を組織横断的に持ち
寄って深めていくことにも重点が置かれている。

これまでのグループウェアにも個人のプロフィールや相互の連絡を図る手段は、
機能としてもあったではないか、という意見もあるだろう。
決定的な違いは、個人の情報について量、内容の深さともに圧倒的にソーシャル
ネットワークに分があること、そしてなによりも、個人が組織の垣根を
越えて他の部門、あるいは他の企業の人たちと自然につながりが持てるように
なっている点だ。

最近は、これをソーシャルウェアと言って、企業内でのソーシャルネットワーク
化を図っている。
たとえば、未体験のプロジェクトを担当する場合、同種の経験を持つ社員から
情報やノウハウを教えてもらうことができたら心強いはずだ。しかし、一般の
グループウェアには限界があることも事実だ。類似プロジェクトの過去の担当者
を知ることはできるかもしれないが、探しあてた人物がプロジェクトのキーパーソン
だとは限らない。また、必要とするドキュメント情報などが整理されてどこかに
保管されているかどうかも分からない。
ソーシャルウェアでは、各自が自由にコミュニティを開設・運営・閉鎖できる。
ソーシャルウェアでは、個人の場に加えてグループの場となるコミュニティを
参加者が必要だと思ったときに随時作成できることが一番の特徴である。

従来のグループウェアにおいては、コミュニティにあたる掲示板やフォーラムを
設置したい場合はシステム運営者に作成依頼書を書いてそれに参加者リストを付与
して送るなどの手続きを経る場合が多かった。特定のプロジェクトが始まったり
ある集まりの参加者間でちょっとメッセージやファイルを共有したいとニーズ
が生じてもおいそれとはその場を用意できなかった。
ソーシャルウェアの場合は、思い立った人が思い立ったときに簡単な処理で
コミュニティを立ち上げることが出来る。メンバーの招待や追加も自由に行えるし、
コミュニティ内のやりとりをメンバーだけにするか一般公開にするかといった
設定も後から随時変更できる。
だからイベントなどのように用件がある都度それに特化したコミュニティを設置・
運営することが簡単にできる。メンバーは必要なときに目的のコミュニティで意見
交換や資料の共有を行って情報やノウハウの再利用を行って業務を効率化すること
ができる。

さらにソーシャルテクノロジーによって蓄積されたコミュニケーション・データは、
テキストマイニングなどの分析システムと連動させて、アナログのコミュニケーション
では不可能だった新しい知見の創出を行うことも可能になる。
「人」の持つ力に焦点をあてたソーシャルウェアの研究は、大分前から
進められて来た。
「人」の持つあらゆる属性を効果的に収集・分類して、集中的に蓄積し、
蓄積された属性情報を利用するための統一的な仕組み作りが有効となる。
この仕組みを活用することで、組織に所属するメンバーは、組織内にどのような
専門家がいるのかがわかるし、さらに組織を横断してコミュニケーションを取るこ
とが容易になる。結果として、企業が抱える暗黙知を、より多くの場面で有効活用
できるようになる。

ソーシャルメディアの進化により、人の活用が効果的に行われ、組織も強化される。
これは、企業の規模に関係なく、実施出来る。是非、考えてもらいたい。

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