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2013年7月20日

2013.07.20

営業業務効率化を図るには?

7月例会では、各社の営業効率を高めるための基本的なポイントと
それを有効化するためのITソリューションの見直しについて討議した。
今回は、5月のソーシャルメディアを中心とする社会やマーケティングの
変化や6月の営業組織として効果を上げるための組織や資源の見直しの
必要性をベースとした営業業務の効率化を業務の見える化、現場での見える
化を再度確認して、それを基本としたITソリューションの活用を
少し具体的に討議した。

討議のポイントは、
社会変化、情報技術の進化、により現在の業務とそれに関係する情報化の見直し
が必要な時期である。
・業務の見える化の再確認
・現場の見える化
  営業部門における見える化の活用
  IT化に対する考慮点
・ITソリューションの活用
  ワークフロー⇒業務の見直し、体制強化
  グループウェア⇒ソーシャル化対応
  CRMシステム(SFA含む)⇒顧客との関係強化
  スマートデバイスとBYOD(スマートフォン、タブレット端末)

中小企業におけるIT化投資は大きくは、変わっていない。
まだまだ、ハードの老朽化、陳腐化などが投資の基本であり、環境変化
に伴って企業としての改革を含めた投資ではなく、営業力を強化する、
業務の効率化を図るなどのテーマはあるものの、部分的な対応に終わっている
のが、現実である。最新の情報通信白書や関連調査でも、IT化を全面に
出しながら、企業の姿を変えるまでには、至っていない。

1.見える化の再考
まずは、業務の見える化は何故、やれていないのか?
①業務の不整合
  似たような業務が存在しているが、対応が出来ていない。
 ・全社的な業務の不整合
 ・業務管理の必要性はあるが、その場しのぎ
②抜本的な見直し作業の遅れ
  業務不整合は、全社横断的な場合も多く、取り組みへの遅れ
 ・属人的な作業は代替が出来ない
 ・ムダ、ムラ、ムリな作業の把握が出来ない
 ・短期的効果が少なく、費用もかかる
③業務見直しへの関心の低さ⇒経営トップの意識変革が必須
  慣行的な活動から脱皮への意識の低さと行動の不足
 ・ISO取得でも取得が目的化
 ・業務モデルの作成(企業側)への不足

業務としての再考が不十分であり、当然、IT化は、適当なIT
ソリューションを担当レベルで見繕い、適当に業務の中に組み込む。
この流れが、IT化に向けた現場の見える化を更に遅らせている。
①情報(データも含む)の不整合
 似たような名称の情報が多く存在する。
 ・全社的なデータの不整合
 ・データの一元管理の必要性
②抜本的な見直し作業の遅れ
 情報不整合は、全社横断的、大規模であり、取り組みへの躊躇がある。
 ・正常な動作中に、改修は出来ない
 ・データベースの横断的な整備は不可能?
 ・短期的効果が少なく、費用もかかる
⇒従来システムのレベルアップなどキッカケが必要となる。
③情報の使い方への関心の低さ
 経営トップを含め、全社的な情報活用への低さがまだ多く見られる。
 ・パッケージ使用などで、全て担当任せ、ベンダー任せ
 ・概念モデル(業務モデル)作成(企業側)への必要性を感じない?

しかし、見える化の効果は以下のような形で現場マネジメント(特に
属人的な要素が多くなる営業部門では)に期待が持てる。
組織で判断し、実行し、ノウハウを共有化する。
・日々の改善、自立的な改善
・組織における業務ノウハウの発見、蓄積、共有化
・業務の標準化、定型化、定量化
・人材、組織の学習
・やりっぱなしからの脱却、振り返りの習慣付け
・数字を使った討議の習慣

2.IT活用による見える化の実現
その実現には、以下のような対応が必要となる。
①業務の見える化に対して、
・自社ビジネスモデルの把握。 
・IT化と一体となった業務プロセスの再設計(経営者、現場
  部門の参加)
・対象となる業務と情報の的確な把握のための仕組み作り
②現場の見える化に対して、
・情報モデルの洗い出しを進め、現場活動との整合化を行う 
・現場レベルでの日常業務の体系化(業務目的、手順の客観
 的な記述)  
・中期的な推進のため、必要性の明確な部門からの順次取り
 組み

これを実施する1つの手段として、ワークフローシステムの導入を
進めることも有効である。望ましいのは、業務の分析をまず実施し、
その後、システムの導入を考えるべきではあるが、中小企業では、
時間的、マンパワー的に厳しいこともあり、これも次善の手法として
考えるべきかも。
しかし、以下の基本要件は、考慮すること。

ワークフローシステムの要件
①必要な機能とその使い勝手
・ワークフローデザイン機能
 自社の業務の流れにあったワークフローの設定
・フォームデザイン機能
 用途別書類のカスタマイズ化
 マイクロソフトOffice製品との連携が高いこと
(Word、Excelで作成した申請書フォーマットをそのまま入力画面
 として利用可能)
 PDFにも対応
②全社規模でのパフォーマンスと運用管理機能
 文章のデータサイズ、保管文章量、ユーザ数、同時アクセス数 など
 ユーザ管理機能、ActiveDirectory連携
 グループ化、進行管理
③システム連携の豊富さ
 既存の基幹システムとの連携機能
 ERPとのデータ連携が可能
④内部統制への対応
 内部統制対応機能(詳細なアクセスセキュリティ機能、ID管理、
 アクセスログ管理、問題発生時の追跡、など)
⇒業務プロセスの標準化、業務フローの見える化(可視化)と合わせ
対応可能  

ワークフローシステムとしては、
・グループウェアをベースとしたアプローチ
・ワークフロー専用ソフトの活用
・BPMをベースとしたアプローチ
があり、企業文化やITの成熟度、業務レベルの深さなどにより、適用を
考える必要がある。

3.社内活性化としてのグループウェア
研究会メンバーもサイボウズやロータスノーツなどを導入しているが、
あまり明確な目標、目的がないようである。ソーシャルメディアの
進化に伴い、考えるべき時期かもしれない。

1)導入の考え方
①自社に必要な機能を考える
 コミュニケーション主体か?業務をキチンとするための支援か?
 ・ワークフロー機能
 ・ファイル管理機能  など
②社員間の情報共有化を推進する仕掛け
  必要機能とその機能を活かす方法があるか?
  全社員と関係メンバーのみなど活性化の違いを意識する
③使いやすさ、分かりやすさを十分検証する。
 使うことへの利便性や面白さを意識する。

2)グループウェア選定のポイント
既に、多くの企業が導入しているもの、最近のソーシャルウェア化に向けては、
再考する必要がある。
①現在の活用状況を把握
とくに使いたい機能、重要視する機能があるのであれば、その機能に絞り
込んで複数の製品の評価版を実際に使ってみて判断する必要もある。
②現状の課題を社員全員で共有しよう
経営トップ自らに課題を語らせることが、導入目的の明確化につながる。
③バージョンアップでコスト削減
最近は、効率的にリソースが使えるようにもなっている。
④社員が機能を使いこなせ、活性化が進む様にする
いままでのグループウェアに関するリテラシーが活かせるかどうかも、
1つのポイントになってくる。自然な感覚で操作できるかは重要なポイント。
⑤データの移行にこだわり過ぎない
グループウェアを他の製品に移行する場合、すべてのデータを移行することは
お勧めできない。必要なデータは約2割で、残りの8割程度のデータは不要。
もちろん内部統制上、保存しておかなければならないデータは塩漬けにしておく
必要がある。つまり、データを・捨てるもの、塩漬けにしておくもの、参照だけ
するもの移行して本当に使うもの、この4つに分類していく。
⑥権限委譲、渡せる管理は渡すべし
⑦セキュリティ・コンプライアンス機能が必要
データの管理・保全の観点、コンプライアンス関連の機能もポイントになる。

最近、人気があるのが、GoogleAppsである。システムのレベルアップを考えている
企業があれば、サイボウズなどの従来から使われているソリューション以外でも
考えて欲しい。

3)ソーシャルウェア導入に向けて
従来のグループウェアにおいては、コミュニティにあたる掲示板やフォーラムを
設置したい場合はシステム運営者に作成依頼書を書いてそれに参加者リストを付与
して送るなどの手続きを経る場合が多かった。特定のプロジェクトが始まったり
ある集まりの参加者間でちょっとメッセージやファイルを共有したいとニーズ
が生じてもおいそれとはその場を用意できなかった。
ソーシャルウェアの場合は、思い立った人が思い立ったときに簡単な処理で
コミュニティを立ち上げることが出来る。メンバーの招待や追加も自由に行えるし、
コミュニティ内のやりとりをメンバーだけにするか一般公開にするかといった
設定も後から随時変更できる。
だからイベントなどのように用件がある都度それに特化したコミュニティを設置・
運営することが簡単にできる。メンバーは必要なときに目的のコミュニティで意見
交換や資料の共有を行って情報やノウハウの再利用を行って業務を効率化すること
ができる。
さらにソーシャルテクノロジーによって蓄積されたコミュニケーション・データは、
テキストマイニングなどの分析システムと連動させて、アナログのコミュニケーション
では不可能だった新しい知見の創出を行うことも可能になる。
「人」の持つ力に焦点をあてたソーシャルウェアの研究は、大分前から進められて
来た。
「人」の持つあらゆる属性を効果的に収集・分類して、集中的に蓄積し、蓄積された
属性情報を利用するための統一的な仕組み作りが有効となる。
この仕組みを活用することで、組織に所属するメンバーは、組織内にどのような
専門家がいるのかがわかるし、さらに組織を横断してコミュニケーションを取るこ
とが容易になる。結果として、企業が抱える暗黙知を、より多くの場面で有効活用
できるようになる。

代表的なソーシャルウェアに、Yammer、SalesforceChatterなどがある。
自社の目的に応じて、導入を考えてもらいたい。

4.顧客との関係強化を図るCRM(SFA含む)システム
CRMシステム(営業支援機能も含む)の基本は、基本データから顧客を知ること
であり、これらの情報をベースに、レピート率のアップや優良顧客の維持を
実施することである。

1)営業業務効率化としてのメリット
①管理職の業務効率の向上を図る。
部下の活動状況の把握と適切な指示がリアルタイムにできる。
②訪問する予定の顧客と必要な情報が取得できる。
地図、交通手段、過去の訪問履歴など。
③営業日報もメニューを使って簡単に入力することができる。
入力時間が短縮できる。
④優良な顧客リストを提供できる。
タイムリーにニーズのある顧客をリストアップすることができる。
⑤携帯電話、スマートフォンからでも入力できる。
いつでも、どこからでも入力できる。
リアルタイムの情報が入力、閲覧できる。

2)営業支援としてのSFA導入を考える。
①SFA導入のメリットを正しく理解する
  必要な情報をより多く、より早く提供する
②自社の営業プロセスを因数分解してみる
  判断するチェックポイントを探し出す
③日報中心のSFAは役に立たない
  考え方の枠組みを共に考える
④ 営業マンとの協働作業の意識化
  活用が進むか進まないかはマネージャーのレベル次第
⑤ リアルタイムな情報が得られると何が変わるかを知る
  情報は、目標を実現する最善手を打つためにある
⑥ 営業プロセスは常に変化することを求められる
  自社の営業プロセスの変化とその対応が必要
⑦ 「SFAは携帯電話と同じ」という発想を持つ
  SFAはIT投資ではない。営業の必須ツール。

3)ソーシャルCRM
典型的なソーシャルCRMの活用としては、顧客が自らの抱えている
問題を解決するために企業とコミュニケーションをとりたいという場合
(つまり顧客サポートである)や、要望を伝えたいという場合(つまり
今後の製品開発の要件となる)に、ソーシャルチャネルを用意するという
場合がある。これが、顧客同士のサポートや、イノベーションの創出を
目的とした何らかの仕組み化であるかもしれない。

ソーシャルメディアをCRM活動に組み込んでいく時に、重要だと考えている
ポイントについて少し列記する。
①顧客の中に、もっと深く入り込む。
顧客が実際に何を求めているかを、より深く探りだす。そのためにソーシャル
メディアも活用しながら、顧客が自社に対して具体的に何を求めているのかを
絶えず導き出そうとしてする。
②顧客にフォーカスした戦略を策定していく。
顧客が求めるもの、そして顧客と自社の関係における理想像を明確にして、
次にそれを実現していくような戦略を策定していく。
③マーケティングの全体戦略に対し適切な形でプログラムを組み込む。
あくまでもマーケティングの全体戦略の中できちんと機能するような形で
プログラムを組み込んでいく必要がある。
④自分たちの現状の業務プロセスについてキチンと評価する。
実際にソーシャルメディアを活用したCRMプログラムを考えていくに
あたって非常に重要となる部分だ。場合によっては業務プロセスを変えていく
ということも視野に入れてることが求められる。
⑤企業文化を変えることも考える。
ソーシャルメディアをビジネス方面に活用していくこと自体、いまだ未知の
ビジネス領域であり、その活用に新しい概念や方法論が求められる企業は
少なくない。

顧客との関係作りは、新しい局面を迎えている。現在も導入されているCRM
製品の機能を再度見直して、新しい顧客作りにどのような機能が必要なのか?
問われ始めている。

5.スマートデバイス
ここでは、導入の環境作りが重要であることとBYODへの考慮が重要と
なりつつあること。
①導入部門含めた業務プロセスの見直し、再構築の検証
紙やパソコンでこなしていた流れをそのまま置き換えるケースが多いよう
であるが、結構、上手く行かない場合が多い。
パソコンのよさとタブレットの特質を自分たちの業務の流れの流れの中で、
どのように活かせるのか、そして、ムダ、ムリ、ダブりの旧態プロセスで、
本当に活かせるのか、をまず、考えるべきである。
②業務のスキルアップを進める。
パソコンとタブレットはその活かせる特質が違う。キーボードに慣れた
メンバーにとっては、タブレットのソフトキーボードは大分違うようである。
タブレットの主たる操作は、クラウドやセンターサービスからのオンライン
操作が基本である。使い慣れに任すのではなく、会社としての環境整備
も重要である。
③関連施策の見直し
特に、営業部門は、タブレット活用を主とした営業施策の見直しが必要となる。
口頭対応、紙ベースでの顧客アプローチに慣れた営業意識と行動を変革し、
効果的なアプローチが出来るための個人レベルのスキルアップや有効なツール
などの整備によるインフラ作りも重要なポイントとなる。
④導入評価の定量化を進める。
単純に旧来のパソコンの置き換えは、使用者の評価を低くし、やがて使われなく
なる事が多い様である。パソコンとタブレットはその特質が違うことを認識の上、
目的とその数字目標を明確にすることが肝要である。
例えば、教育用に活用する場合、従来の講師との直接タイプでは、社員の
拘束時間、講師の費用などが不要となり、その投資効果の数字化は可能となる

最近、上記のような環境作りの深化に伴い、私的端末の活用と言う点で、
BYODへのガイドライン作りや社員への意識化が強化されつつある。

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