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2013年10月5日

2013.10.05

シニアの起業を考える

最近、シニアの起業が増えているとの話。私の周辺でも何人かが頑張っている。
私自身は、2年前まで、色々と仕掛けをしたり、支援をしたりして来たが、
体力と意欲の衰えか?以前ほどの執着心がなくなった。しかし、一般ビジネス、
地域活性化のためのコミュニティビジネス的な案件含め、女性を中心とする事業化
については、確実な盛り上がりが期待出来る。ただ、65歳以上の高齢者世代が
3000万人を超え、体力的には、問題ない人が増える中、多くの男性シニアの
頑張りがここまで、聞こえて来ないのは、私の情報不足だけなのだろうか?
男性シニアの中にも、4つぐらいのグループがあるのでは、と勝手に思っている。
女性の場合は、少し違うとは思うが。
①今までの人生に疲れ?余生を気楽に過ごしたい派
5年前の団塊世代の活性化事業対応や地域活動の状況などから大半がこのグループ。
②孤独に過ごすのも大変なため、地域の活動を適当に手伝う派
自治会や老人グループでの活動が主。
③自身の想いを地域活動として、具現化したい派
団体やNPO法人をベースに活動を深める。やや事業化の意識、知識が低い。
④自身の想いをビジネスとして実行する派
資金的に余裕のある人が現役時代に出来なかった事業を進める。ただし、メディア
含め色々と喧伝されるのは、極めて僅か。
①から④の順に実施し、実現する人の数は少なくなる。
メディアに紹介される資金的にも余裕があり、ある程度知名度がある人の事例もよいが
3000万人以上の一般市民の中から多くの人が自身の才能、資金力、人脈などを
活用して実施する場合の方が閉塞感のある現状の日本では、有益ではないか、
と思う。

1.シニア起業概況
日本の起業環境は厳しい。リスクマネーは乏しく、起業支援の制度も貧弱といえる。
そんな中で、変化の兆しがある。シニアの頑張りである。日本政策金融公庫によると
起業数に60代以上が占める比率は、2011年までの3年間は6.5~7.7%
と過去20年で最高水準にある、と言う。7%前後を頑張りと見るか、どうかは
各人に任せるが。
また、同じく日本政策金融公庫の調査で、融資を受けて起業した人のうち55歳
以上の割合は2012年度で12.1%。2000年度以降、全体の1割以上を
シニアが占める状態が続く。これまでの職歴を生かし、会社を立ち上げる人も多い。
熟年世代で自分ならではのビジネスを立ち上げるシニア起業が確実に増加している。
中小企業白書によると、創業時における創業者の年齢は、50歳以上方が最も多く
全体の約4割を占めている。
シニアが起業を考える場合、武器となるのは経験や知識、そして人脈の豊富さである。
この点が一時盛んになった若者による起業と大きく違う点でもある。
起業大国の米国でも、けん引役はシニアだという。大和総研によると2011年
に起業したベンチャー幹部の34%を55~64歳が占める。日本でも大企業
の苦境もあって技術や人脈を持つシニアが独立し、有望な起業家の母数が増えている。

シニアが起業する場合、2つのパターンに分かれる。
1つは、既にビジネスプランがほぼ固まり、会社を設立するためのサポートが必要な
パターン。もう1つは、まだ具体的なビジネスプランはないが、起業を目指したい
という場合。この場合の7割程度は「前職の経験を生かした仕事をしたい」といった
程度の漠然とした希望がある。
この場合は、起業者の好きなこと、やりたいことを聞き、得意なこと・できること等
を棚卸しし、市場性と擦り合わせて大まかな方向性を支援する必要がある。
残りの3割は「起業はしたいが、何をすればいいのか分からないという」場合である。
特に、自分には「これが専門と呼べるものがない」という方がいるが、「色々な
部署を経験した人は本来、起業に向いている」と考えるべきである。起業して経営者
になると、あらゆる種類の業務を自分でやらなければならないため、広く浅い業務
経験というのは決して無駄にならない。
今まで大企業でシステム開発をしてきた人が、その経験を生かして起業すると、
自分で営業をして、見積もりを出して、クロージングして、納品する等、全てを
こなす必要があるのだから。
将来シニア起業を考えている方は、在職中から自分の商品価値を高めておくべき。
例えば、現在携わっている仕事の川上から川下まで取り引きや業務活動の全体像を
学ぶというのは起業後にとても大きな財産になる。
また、自分の仕事の隣接領域について学ぶことも役に立つ。ずっと大企業で財務
・経理畑を歩んできて、退職後に財務関係のアドバイザーとして独立する計画がある
場合、お客さんになってくれるのはたいていの場合、中小企業であり、そういう会社
にコンサルタントやアドバイザーとして入れば、必ずと言っていいほど人事や法務
のアドバイスもしてくれという流れになる。そこで「それは専門外なので」と断って
しまっては、お客さんを失望させてしまうことになる。

2.シニア起業の注意点
定年退職後の起業で注意すべきことは、自分の実力、身の丈に合った事業を選んで
、事業を楽しむことであり、家族も含めて、周りに迷惑をかけないことを考える
必要がある。
そのためには生活資金まで手をつけたり、大きな投資は考えないで、絶対に再起
不能の失敗をしないこと。利益を上げることよりも赤字を出さないようにして、
やりがいや生きがいとして起業を位置づける事が望ましい。
1)在職中からの起業準備
退職前から準備に入れば起業が実現しやすくなり、定年退職後すぐに起業できるように
時間を掛けて準備を進めることができる。
在職中にまず資金の確保を始め、退職後の起業で家計に負担をかけることがないように
する。起業や経営の基礎知識を学ぶために、セミナー等に参加したり、企業に向けての
人脈づくりを進める。
この辺の支援は、以前と比べると格段に進んでいる。要は、自身の目的の明確化と
行動である。
2)事業選定のポイント
起業をするなら事業計画を立てることが大切だと言われる。まず事業として何を起すか
を早く決めること。資金面では、事業を始める前に使い切っても大丈夫な予算を立てる
ことも、事業を選定するうえでポイントになる。
自分一人で出来るのか、それとも夫婦やパートナーで協力して一緒に行なう事業か、
今までの経験や知識、資格などが生かせる事業か、資本の必要性や再挑戦しやすい
事業か、体力面や健康面から自信がもてる事業か など。
3)会社の設立
法人の設立にあたり、登記に必要な書類作成などの業務を代行してくれるのが行政書士
で、30~50万円程度の費用が掛かる。行政書士に依頼せず、自分で手続きを行なえば、
必要最低限で済むが、個人的には、事業実現の本来やるべきことに時間をかけるべ
きと思う。また、最近のインターネットでの情報や対応は、かなり進んでおり、それを
活用することも一案である。
4)シルバー起業家への助成金
シニア起業に関する助成金も整備されつつある。助成金は融資と異なり、基本的に
返済しなくてもよい資金であり、条件を満たしてさえいれば、誰でも利用できる制度。
中小企業庁や厚生労働省では、シルバー起業家の支援を目的とした助成金制度を
導入しているし、地元銀行などを活用するのも有効である。

3.欧米の動きから考える
欧米では75歳以上の後期高齢者が起業するケースが増えてきており、「シニア・
アントレプレナー」または「グレー・アントレプレナー」として注目されている。
米国の起業者は、およそ2割が55歳~64歳の層であり、最近では、それより
も高齢の人達が起業するケースも相次いでいる。
その背景には、自宅からでも、小資本、ローリスクで行えるスモールビジネス
の選択肢が増えてきたことがある。
公的にも、高齢者の起業は支持されており、米国の公共放送「PBS」では、
シニア・アントレプレナーを特集し、起業を成功させるポイントとして、以下
の10項目を挙げている。
その内容は、世代に関係なくすべての起業家に通じるものであり、スモールビジネス
のポイントを捉えている。最近では、日本でも、リーンスタートアップとして
注目されている。
①起業するのに、歳を取りすぎていることはない。
②事業への情熱を利益へと変える工夫が必要である。
③ポジティブな影響を与えてくれるコミュニティに参加する。
④自分のライスタイルに合った仕事の方法、ワークスペースを見つける。
⑤協力者や外注先となるフリーランスを見つけることが、コストを削減して収益の
増加に繋がる。
⑥ビジネスコンテストやキックスターターなど、資金源を探ること。
⑦オンラインセミナー、電子ブック、ビデオなどから最新のビジネス知識を習得す
ること。
⑧自分のWebサイトやブログは必ず持つこと。
⑨モバイルデバイスを“ポケットオフィス”として活用すること。
⑩集客、マーケティングのためにソーシャルメディア活用すること。

いまの時代、多額の資金や、若い頃のような体力は無くても、知力やアイデアがあれば
スモールビジネスを軌道に乗せられる環境は整っている。
そこで不可欠なのは、ITやネットを上手に活用することで⑥~⑩に該当する
ような項目を指導することも、起業支援サービスとして成り立つ。
ソーシャルメディアを使ったマーケティングの、ワークショップやオンラインセミナー
を行なわれている。
リアルな会場で行われる、初心者向けのワークショップでは、フェイスブックのビジネ
スページを開設して、集客に活用する方法、視覚的にアピールできる商品をピンタレス
トを活用して売る方法など、具体的なテーマ毎に講座を設けており、受講者は、
ノートパソコンかタブレットを持って参加する。
米国では、派手なベンチャービジネスが多いように思いがちだが、じつは起業者の7割
以上を「個人事業」の形態が占めていることから、スモールビジネスを支援するサービ
スが活況だ。
米中小企業庁でも、50歳以上の起業者を「アンコール・アントレプレナー」と位置付け
て、事業プランの作成支援、フランチャイズ加盟のアドバイス、個人事業者向けの保険
サービスなどを提供している。

日本では、60歳以上のインターネット利用者がそれより若い世代よりも10%以上も
少ない現状では、IT環境をフルに使って事業化を進めることは、中々に大変でも
ある。しかし、従来とは違う起業手法があることも十分、認識すべきである。これに、
経験、人脈を加えたなら、更に、シニアの起業は成功に近づく。

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