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2013年11月23日

2013.11.23

C世代は、新しいビジネスを担うか?

モバイル端末やソーシャルメディアの普及は驚くほどのスピードで進んでいる。
これにより、消費者の考え方や行動も変化しつつある。
ネットを使って商品やサービスを比較検討したり購入したりするスタイルは、
今では一般的なものになり、こうした消費者の変化を捉えて、“C世代”という
言葉も生まれている。コンピュータ(Computer)を使いこなして、日常的に
ネットワークに接続(Connect)する。そして、コミュニティ(Community)を
大切にし、その中で自分らしい価値を創造(Create)したいと考える人たち。
4つのCを体現する人たちは20代から30代を中心に急速に増えつつある。
そして、彼らを起点とする新しいビジネスモデルとそれを使いこなすユーザが
多くなっていることも事実のようである。

1.先駆的なシェアビジネス
3年ほど前に、シェアビジネスが言われた。これは、所有から共有に向かう
消費行動を「コラボ消費」と名付け、以下のの3つのモデル想定した。
①製品をシェアするサービス(プロダクト=サービス・システム)
②モノのリサイクル・リユース(再分配市場)
③ライフスタイルのシェア(コラボ的ライフスタイル)
カーシェアリングや高級ブランド品の会員制レンタルなどは①に該当。ユーザー
にしてみれば、「品物の代金を全額支払わなくていい」「維持費、修理費、保険料など
が節約できる」の2つのメリットが得られる。
②に当てはまるのは、「ブックオフ」をはじめとした中古品ショップ。ネット上
のオークションサイトや、いわゆる「物々交換サイト」もこの中に含まれる。不要
になったものや飽きてしまったものを、必要とされていない場所から必要とされる
ところ(人)に配り直すというかたちのシェアである。
例えば、子育て中のママさんから絶大な支持を集めているのが「こそだてママ・
マーケット」。サイズが小さくなった子供服を会員が出品し、獲得したポイントを
用いて別の出品者の子供服と交換できるというサイトだ。06年からのスタートで、
現在の会員数は約4万人だ。
③については、時間、空間、技術(知識、ノウハウ)といった目に見えにくい
資産の共有を促すサービスが該当する。シェアハウスやシェアオフィスなどが
代表的である。

今後、中小企業が新たなシェアビジネスを仕掛けるにあたって、インターネット
の活用はシェアビジネスを展開するうえでの大きな武器になり得る。
昨今、シェアビジネスが盛んになってきたのは、これまで結び付かなかった
人々のニーズがインターネットの普及によって簡単につながるようになったから
でもある。複数ユーザーの“共感”を集めなくてはシェアビジネスは成り立たない。
シェア(共有)という概念を通じて新たな価値観を提供もしくは創造していくことが
今後ますます重要視されてくるが、更に、この流れは、深化しつつある。

2.アイデアと情報、スキルの多様性を活かす
前項のモデルから更に進化しつつあるビジネスモデルも出てきている。
メンバーの持つ多様性と夫々の知識、情報を組み合わせた事業計画化や特定スキル
の一時的な提供サービスなどである。

1)trippiece(トリッピース)は面白い
ユーザー企画による旅行プランが並ぶ「trippiece」。「日本人旅人化計画」と銘打た
れた企画者100名の旅行費用無料キャンペーンもユニーク。旅行業界から注目される
旅行サービスである。
trippieceは旅行会社ではない。ユーザー同士で旅のプランを練り上げることの
できるウェブサービスだ。つまりtrippieceには、決まった旅行プランがあらか
じめ用意されているわけではない。「夏だ!海だ!ダイビングのライセンスをフィリピ
ンで!」「タイマッサージ師の資格を取ろう」といったプランは、ユーザーが企画提案
したものばかりだ。そこに一定数の参加者が集まると、旅行が実現される仕組みとなっ
ている。
プランの提案は実に簡単で、「旅のタイトル」「イメージ写真」「旅への想い」の三
項目を決めるだけでよい。自動的にプランのページが作成されるので、そこで具体的な
予算や日程等をユーザー同士で詰めていく。trippiece側は、企画が固まったツアーを
旅行代理店に提案することでコミッションを得る。ユーザーにとっては、独自性の高い
企画を旅行会社から共同購入することで価格が抑えられる。あるいは、一人で行くこと
のできなかった旅を実現できるといったメリットがある。
trippieceは、誰かが作成したプランに、たんに相乗りできるサービスというのでは
ない。
最大の特徴は、プランを作成していくプロセスを共有し、出発日までに旅行者同士が
すでにコミュニケーションを育んでいる点にある。
これが、従来のシェアビジネスと違う点でもある。
好奇心や関心の近い仲間たちが、「旅行」というゴールに向かって、あたかもひとつ
のプロジェクトチームであるかのように協力・調整しながら旅を実現させるのである。
商品の企画開発そのものをユーザーに委ねてしまう。trippieceが実現しているの
は、究極のマーケットイン(市場ニーズ対応型商品開発)であり、このモデルは、
旅行業界に限らず、他業種においても応用の利くビジネスモデルである。

トリッピースの利用ユーザーは「企画者(幹事)」と「参加者」に分けられる。
まずは「こんな旅をしてみたい」とのアイデアを持つ人が企画者となって、旅のプラン
を登録する。①旅のタイトル②旅への想い(なぜその旅を企画するのか③イメージ
写真の三つを既定のフォームからアップするだけ。個別にプランのページが自動
作成されるので、あとは参加者が集まってくるのを待つ。メンバーが集まってきたら、
その参加者たちとフェイスブック上で話し合いながら、日程や予算、あるいは
出発地やホテルなどの詳細事項を決めていく。企画がある程度固まった段階で
トリッピースが提携先の旅行代理店にツアー化を依頼するので、それ以降の
段取りは旅行代理店に任せればいい。
トリッピースが提案するソーシャル旅行とは、見知らぬ誰かと共同で作り上げた
プランを通じて、旅の感動を分かち合うといった趣向のもの。「見知らぬ人と行く
旅がそんなに面白いの?」と思われるかもしれないが、「一度でも体験して
みればその良さを実感できるはず」という。

このビジネスを立ち上げた石田さんによると、
「旅好きだったので一人で行けないこともなかったのですが、こういうテーマの
ある旅の場合は一人で行くより、みんなで行っていろいろ議論したりするほうが
面白いのではないかと思ったんです。そこで、ツイッターで呼びかけたところ、
18名ぐらいの人が集まってきました。彼らといっしょにプランを練り、エイチ・
アイ・エスさんにツアー化をお願いして実際にバングラデシュを旅してきた
のですが、これが本当に楽しかった。こういう旅のかたちもあるのだな、
と実感しました」。

正に、C世代が主導するビジネスモデルでもある。

現在、提携を結んでいる旅行代理店にはエイチ・アイ・エスやJTB、エス・ティー・
ワールドなどがある。成果報酬型でお客さんを連れてきてくれるトリッピースは、旅行
代理店側にとってもありがたい存在なのだ。
支払われる料金のうち、10%程度が手数料としてトリッピースのもとに入る。それが
主な会社の収益源だ。

全てを自分たちがやるのではなく、実行は従来のノウハウのある企業に任せ、事業
収入はしっかり稼ぐ。

3.その他の関連サービス
①みんなで地図を作る
グーグル株式会社がGoogle+コミュニティの参加者により地図を作る企画「みんな
で地図をつくろう on Google+」を開始した。
「みんなで地図をつくろう on Google+」は、Google+コミュニティを利用して、場
所に関する情報や写真をまとめて地図を作る企画。ユーザーは、興味のあるトピックを
扱っているGoogle+コミュニティに参加し、「#minchizu」のハッシュタグと場所の情報
を付けてコミュニティに投稿することで、地図の作成に参加できる。
旅行会社のJTBでは、ハワイと香港のコミュニティを開始し、現地からの情報や旅行
者による情報を地図としてまとめていく予定。このほかにも、「京都」の地域情報コミ
ュニティによる地図や、「狛犬」「顔出しパネル」といった趣味コミュニティによる地
図などが公開されている
②ココナラって?
ココナラは、個人の持つ知識やスキルなど、得意を生かしたサービスをワンコイン
(500円)で販売するCtoCプラットフォーム。2012年7月にサービスを開始し、
登録ユーザー数は約7万人、出品サービス数は約1万2000件、累積成立取引数は
約5万件となっている。
ココナラでは、購入者がサービスの満足度に応じて任意で追加金額を支払うことがで
きる「おひねり」制度があり、これまでにも月額10万円以上稼ぐ出品者がいた。今回の
有料オプション制度により、有料オプションを含めたサービス代金を事前に決済できる
ため、出品者がより計画的に高額収入を得られる体制になるとしている。
C世代の特に主婦などがプチビジネスとして、活用しているとの話もある。

ソーシャル系サービスでは、“個が繋がる”ということが重要である。
ビジネスとして考えるならば、“個の繋がり”によって人が動き、お金が動く、
ということがポイントでもある。インターネットの深化、拡大により、
C世代の持つ肌感覚は、更に有益なビジネスモデルを創り出すかもしれない。
トリッピースでは、旅行あるいは旅行代理店に人を送り出すことによって
収益を得ているし、グルメ系サービスの場合は飲食店へ、リクルーティング系
であれば企業へ、というように、人を運ぶ、という視点だけでも新たな
ビジネスが出てきそうでもある。
アナログ世代でも、視点を変えるべき流れが出ている。

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