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2013年12月14日

2013.12.14

中小企業でもCMO(マーケティング推進責任者)を!!

社会環境の大きな変化に伴い、中小企業の営業、マーケティング化に対しても、
変わるざるをえない状況になりつつある。
大手や中堅では、既に、CMOという立場が定着しつつあるが、中小企業では、
社長が営業からマーケティング業務までこなしている現況では、中々に、難しいが、
徐々にながらも、CMO的な活動をする必要性が高まっている。
周辺状況からは、意識の改革を更に進め、実現の行動が迫られている。

1.CMO概況と周辺環境
今では、大企業だけではなく、中堅にもCMOという役職を設ける企業も増え、
CMOという存在の認知は上がってきている。CMOという役職の平均勤続期間
は2年にも満たず、CEOなど他の役職の人々と衝突することも多く、恵まれた
状況とは言えなかったCMOの役割に対して、「技術の進化」がすべてを変えた。
新CMOの役割が徐々に増えている。
技術は新たなマーケティングの時代を開き、新たな好機とそれに伴う責任
が生じているとし、分析にフォーカスして、データドリブンに物事を進めていく
のが新CMOの役割だと考えられる。従来の勘と顔つなぎの時代から定量的、
戦略的なセンスが必要とされる。新CMOは、マーケティングの役割を再定義する
ことが求められ、効果的な組織を編成し、科学的なアプローチを推進すること。
マーケティングは、アートと呼ばれた事もあるが、それに、サイエンスを組み合わせ、
競争力を獲得していくことが肝心となる。

1)ソーシャルメディアへの認識
ソーシャルメディアはツールの一つであるが、宣伝だけではなく、使い方によって
は広報や人事にも影響を与える。コミュニケーションに関わる部署はすべて関係する。
このため、顧客の声を傾聴し、社内にフィードバックする体制を作ることで中長期的
には社内の士気向上につなげられる。約半数の企業が導入すると予測されているのは
企業内ソーシャルであり、FacebookやTwitter、LINEなどでお馴染みのソーシャル技術
を企業内コミュニケーションの活性化や情報共有の効率化などに応用した企業内
ソーシャルの活用などもその実現手段の1つである。

2)パートナーとの関係
パートナーシップは進化している。マーケティングのプロにとって、技術の深化ととも
にタッチポイントと当事者が増えた。複数の市場で協力し、パートナーや代理店が
うまく技術を活用して、双方が何を求めているのかを理解し、クリエイティブや分析な
どのアイデアを出すことで、不可欠な役割を果たす必要がある。
CMやキャンペーンといったものは短距離走だったが、これからはパートナー側も
長距離走で顧客と並走していくことが必要であり、短期の目標ではなく、長期視点を
持ち、出来ることからやっていくことが大事となる。そのための支援として指標管理、
体制構築、運用体制に関わり、PRやマスメディア連携などのプランニングも含めて
共に動くべきである。

3)ソーシャルメディアの活用
ソーシャルメディアは、拡散力や発信力がある企業だけのものではない。逆に、
知名度が低い企業こそ、ソーシャルメディアを活用することが必要。
ブログマーケティングにおいては、著名なブロガーといった拡散力がある人だけでは
なく、熱心なファンや熱意を持った人をいかに巻き込めるかが重要になる。
数や知名度よりも製品や企業に対する思いこそが大事であり、そうしたファンを作る
施策として、オンライン上のコミュニケーションを積極的に図るべきである。

新CMOとしては、どうやってデータを取り出すか、マーケターはどこで顧客と
エンゲージしているのかなど、さまざまな情報について取り出す必要がある。
競合他社の状況、商品の質、どうやって自分のビジネスを成長させるのかなど、課
題は共通している。「複雑なものをわかりやすいものにし、データをマーケティングの
意思決定に活かしていけるか、俊敏なマーケティング施策を実施できるかが
重要となる。

2.先進事例企業のCMO関与から
1)ドクターシーラボより
ソーシャルメディア上のユーザーからのフィードバックを担当者がピックアップし、
その情報を社内に共有。それによってユーザーの声を会社全体で感じることができ、
製品開発やモチベーションにも影響していく。ソーシャルメディア上の情報を
一担当者ではなく会社全体で共有していくことで、よりユーザーの生の声を
体感できる。シーラボでは、創業者が現役の医者を務めているという立場から
ウェブにおけるコミュニケーション自体をカウンセリング受注として見据え、
効率化以外の指標を定めることができるという。ウェブは、カタログではなく
ユーザーの声を聴く場所。ソーシャルメディア上では、アクティブサポート
の意識を持ち、自社製品の投稿をしているユーザーに対して積極的にコメントし、
ヒアリングすることで、製品や企業のファン化を図っている。その結果、
5年前に比べて売上は5倍に上昇した。新規顧客ではなく既存顧客の購買率や
単価が高く、ファンとのつながりを形成することによって、売り上げに大きく
影響しているという。

2)日本マイクロソフトでは、
売るためには顧客からの好意的な口コミを顕在化し、最大化することが大事だという。
SNSのアカウントは一方的なものではいけない。純粋な口コミに対して、コミュニ
ケーションしていくことだ。正しい製品理解を促し、購入検討層の誤解を解くこと
によって、売り上げにつながるという。日本マイクロソフトも公式アカウント
によるソーシャルメディア上での積極的なコミュニケーションを通じて、誤った
製品情報や製品の使用方法をしているユーザーを発見したら即座に対応し、ユーザー
との関係を構築している。

3)日本コカ・コーラより、
現在日本コカ・コーラのFacebookページは50万人弱のファンを抱えており、ファン
の数、エンゲージメント(ファンからの反応)率、リアクション率を随時チェック
している。ファンの数をどれだけ増やせるか、投稿に対してリアクションを
どのように高めるかなどを試行錯誤している。
ファンの数を増やすこととリアクション率を上げることがビジネスにどうインパク
トを与えているのかについても検証。ファンになった後にコカ・コーラを飲む
量が増えたかどうか調査したところ、エンゲージしていない(いいね!をしていない)
ユーザーでも36%がよりたくさん飲むようになり、よりエンゲージメントの高い
(8回以上いいね!をしている)ユーザーの47%が飲む量が増えたという。
したがって、ファンを増やすことと、エンゲージメント率を高めることは意味がある
ことだと考えている。また、現在はターゲットを絞り込んで広告配信できるFacebook
広告のカスタムオーディエンス機能にも関心をもっており、同社会員サイトと
Facebookユーザーとの重複を調べることにより、会員でありながらFacebookの
ファンページにいいね!していないユーザーに広告を表示したり、休眠状態の
ユーザーをアクティブユーザーにするための広告訴求などに使える。関心事について
リアルタイムにアクションを起こしてブランドイメージを消費者目線で伝えていく
のが、ソーシャルメディアでマーケティングを成功させる重要なポイントになる。
しかし、ソーシャルリスニングなどソーシャルメディアでのエンゲージメント
などは実施しているが、ビッグデータは活用しきれていない。全国に自販機が98万
台、コカ・コーラパークというオウンドメディアがあり、これらをリアルタイム
の購買促進に活用するところまではできていない、取り組みの現状がある。

3.自社マーケティングの改革に向けて
情報の爆発的な増加で、我々が活用している情報は数%程度と言われている。
そのためにも、今後は、情報をうまく厳選する優れたテクニックが必要になる。
特に、2年ほど前から言われているビッグデータは、更に重要性を増している。
米大統領選挙にも大きな影響を与えるビッグデータは、効率的、戦略的に活用
する必要がある。
組織を横断して分析をリードし、カスタマーエクスペリエンスを定義するなど、
CMOの役割は拡張し、戦略においてより重要な責任を持つようになる。
マーケティングを変革するためのポイントを考える。

1)マーケティング組織の変革。
まず社内に関しては、分析やデジタルメディア、コンテンツにたけた内部の
専門家をどう見つけるかが重要である。社外については、社外の専門家や代理店、
社外パートナーとの関係については、広告テクファームや分析ファーム、
プラットフォーム、パブリッシャーなどの外部パートナーと直接働くことが重要。
社内体制に正解はない。それぞれの企業や顧客との関係に応じた取り組みをする
必要がある。ユーザー視点に立った社内体制を、経営者自身がしっかりと考え、
作っていくことである。答えは一つではない。横と上を含めて、体制づくり
の基盤を育てていくこと。そのために、外部の企業と協働していくべきである。

2)戦略とマーケティングの融合。
社内の役割を統合し、チームを横断して機能させることを実施し、リソースの
最適配分を行い、情報提供や共有をして、マーケティングやメディアプラン
についてのブリーフィングを実施すること。
企業はソーシャルメディアを活用して外の情報を積極的に知ることで、顧客の
フィードバックを社内に円滑に取り込むことが大事。「すべてがソーシャル化
しており、ポジティブやネガティブといった、どんな情報も出てくる時代である。
ポジティブな情報だけを見て、ネガティブから目を逸らしてはいけない。
ネガティブを言われても、対応次第でポジティブにも変えられる。すべての情報
を会社全体で共有することで、ユーザーと対話し、方向性を定められる。

3)ビッグデータ、分析のポテンシャルを活かすこと。
マルチチャンネルでのマーケティングを最適化し、リアルタイムに改良を重ね、
マーケティングへの投資におけるリターンに責任を負うことが重要である。
4)CEOなどのメンバーと連携し、透明性のある分析を行うこと。
5)技術を新たな顧客体験のために活用すること
6)ブランドと深い消費者インサイトを結びつけること。
適切なコンテンツとエモーショナルなつながりがキーになる。

中小企業では、上記に上げた行動を全て出来る訳ではない。しかし、自社の
出来る内容から、実施していくという意識と行動が必要な時代である。
経営者はCEOであるが、CMOとしての行動をしていくことで、新しい
視点が生まれるとと共に、出来れば、若い世代からCMOを育てていく
事も考えて欲しいものである。

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