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2013年12月28日

2013.12.28

今年気になるキーワード5つ(後半)

2013年もあとわずかである。今年1年の投稿記事や様々な調査データを
ベースに私なりに今後の深化も含め、気になったキーワード5つを考えてみた。

・ビッグデータ
・ソーシャルチケッティング
・3Dプリンター
・クラウドファンディング
・クラウドソーシング
既に、投稿した記事の再掲、再編集も含め、各キーワードについて少しまとめてみる。
今回は、3Dプリンター、クラウドファンディング、クラウドソーシングについて
考えてみる。いずれも、これから、楽しみなサービスである。

1.3Dプリンター
1)概況
3Dプリンターとは、「3D」の文字が表すように立体物を出力することを可能
とした印刷機のこと。出力できる材料も樹脂や金属、ゴムなど多岐に渡っており、
今後私たちの生活に大きく役立つだろうと言われてる。たとえば建築業界では、
今までは3DCGなどを利用してプレゼンテーションを行っていたところを、実際
に模型を出力して説明できるようになった。製造業では試作モデルをその場で
作成し、開発期間の短縮を実現している。医療でも作成が難しかった患部の
モデルの作成などに使われている。個人でも食器や趣味の道具をその場で
作れるようになり、裾野が大きく広がっている。
従来は工業目的に開発・使用されていたが、近年低価格の3Dプリンターが
提供されるようになり、高精度のプリンターであっても比較的安価に
手に入るようになって来た。3Dプリンターの仕組みは3Dデータを専用ソフトで
薄くスライスし、溶かした樹脂などを一層ずつ印刷し、積み重ねて3次元の立体物
を出力していく。金属などの材料を使って出力する3Dプリンターや、高精度の
造形を可能とする3Dプリンターは数百万円を超えるものなどまだまだ高額であるが、
それらの出力をWEB上で代行するサービスも現れ、気軽に自分のデザインしたものを
好きな材質で手に入れることができるようになってきた。3Dプリンターを使用して
誰でも欲しいカタチをデザインしてモノづくりができる時代が来るのであろう。

2)ビジネスへの展開
現在、製造業を中心に建築・医療・教育・先端研究など幅広い分野で普及している。用
途は業界によって様々である。製造分野では製品や部品などの「デザイン検討」「機能
検証」などの試作やモックアップとして、建築分野ではコンペやプレゼン用の「建築模
型」として、医療分野ではコンピュータ断層撮影や核磁気共鳴画像法などのデータを元
にした「術前検討用モデル」として、教育分野では「モノづくり教育のツール」
として、先端研究分野ではそれぞれの研究用途に合わせた「テストパーツ」「治具」
などの作成用途で使用されている。
例えば、大手靴メーカーのNIKE(ナイキ)は3Dプリンターの技術を利用したサッカー
シューズを2013年の3月に発表した。同じ大手靴メーカーのアディダスも 3Dプリンター
を利用して試作品開発時間を大幅に短縮した。具体的には30日以上かけて12人の
技術者が製造していたが、現在では1日程度という短時間で 製造可能になり、
技術者もたったの2人で製作できるようになってきた。
大手携帯メーカーのNOKIA(ノキア)は3Dプリンターを使用して顧客が自ら携帯ケース
を作れるサービスをはじめたり、航空会社のボーイングは小型航空機の部品を
3Dプリンターを活用して生産中との事。

3)その将来とマイナス面
個人宅や小さな企業でも工場レベルの生産を可能にするかもしれない3Dプリンターは、
2019年には133億ドル市場に成長するとも言われている。
しかしながら3Dプリンターの成長に比例してマイナス面も起きている。
アメリカではディフェンス・ディストリビューテッドという団体がプラスチック材で
拳銃の型を作り、世界的な論争を招いた。アメリカ政府はすぐに対応し、設計図の
削除を指示したのだが、既に10万人以上の人間が設計図ファイルをダウンロード
していることが分かっている。このように、自宅で違法銃器などの設計図を
ダウンロードして、手軽に製作できてしまうのだ。
このような問題だけでなく著作権問題やコピー商品問題など3Dプリンターには考えてい
かなくてはならない問題も多々ある。
それでも3Dプリンターの市場が急激に成長していく見方は変わらない。各国で
3Dプリンター産業に大きな支援を行い、日本でも経済産業省が30億円を支援する
研究プロジェクトで 「砂型」3Dプリンターを開発中。
様々な問題点もあるが、近い将来は一家に一台3Dプリンターが置かれ、必要な物
は自分達で作れてしまう時代がすぐそこまで来ている事は間違いない。
アメリカで始まったファブラボの活動は、その第1歩かもしれない。日本でも、
大学を中心にその拠点は、増えている。

2.クラウドファンディング
クラウドソーシングのコンセプト(個人が多くの人々からわずかな寄与を集め、利用
することで目標に到達するという大雑把なコンセプト)にその原点がある。
クラウドファンディングは、特定のプロジェクトまたはベンチャーの資金調達
をするために、多くの人々から少額の寄付を通して出資を集めるというこのコン
セプトの応用でもある。
そのため、クラウドファンディングのモデルは必然的に多様な関係者を伴う。
その中には出資されるアイディアやプロジェクトを提案する人々や組織、その提案を
支持する「群衆」も含まれる。なお、クラウドファンディングはプロジェクトの主宰者
と「群衆」を引き合わせる組織(「プラットフォーム」)によって成り立つと言える。
クラウドファンディングの仕組みはどこも同じで、プロジェクトの起案者が応援者
から資金を募り、目標額をクリアできればプロジェクトをスタート。
出資者には見返りとして特典をプレゼント、というのが基本のスキームとなる。
日本国内のクラウドファンディングは、READYFOR?とCAMPFIREの両雄が頑張って
盛り上げていましたが、最近は、特化型のクラウドファンディングも多数出現
してきている。
①ReadyFor
レディーフォーは、"実行者"を支援する日本初のクラウドファンディング。
音楽・映画・アート・テクノロジーなどのクリエイティブな活動はもちろん、夢を持つ
すべての"実行者"がアイディアをサイト上でプレゼンテーションすることで、多くの人
から支援金を集めることができる。基本的には、2つのパターンがある。
・購入型
これから生まれる新しいもの。もっと社会を良くすること。あなたはそのようなプロジ
ェクトを支援することで、プロジェクトが「成立」した時に"引換券"(特典)を
受け取ることが出来る。
・All or Nothing" 型
実行者は、支援金の目標額と募集期間を設定する。募集期間内に目標額の支援金が集
まった場合のみ、プロジェクトは「成立」し、資金を得ることができる。
1円でも満たない場合、支援金はそれぞれの支援者に全額返金される。
https://readyfor.jp/
②faavo
ファーボは、地域貢献・地元応援型のクラウドファンディングサイト。
地域・ 地元を盛り上げるアイディアを持つ人が、アイディアに共感した人々から支援
金と応援を集め、一緒に地域活性化を実現し、地域を盛り上げて行く。
https://faavo.jp/
まだ、サイトには、登場できないが、滋賀県でのfaavoとして、faavo滋賀が
立ち上げられれば、と思っている。地域の活性化を行政の補助金などを
使わず、自前で頑張るのも、重要な活動でもある。
③その他、特化型
プロジェクトの起案者としては、自分のプロジェクトに共感してくれる人が
多いプラットフォームの方が資金調達の可能性が高くなるし、出資者としては
自分が応援したいプロジェクトを見つけやすいプラットフォームを継続的に
ウォッチして行く。
特化型のクラウドファンディングは、双方に利益がある。
・女子特化型”GREEN GIRL”
・スポーツ特化型”Sportie FUND”
・モノ特化型”Cerevo DASH”
・アニメ特化型”anipopo”
・映画特化型”FiRoom”
いずれにしろ、市場性と運営が継続のポイントであり、属性軸や趣味思考軸など、
色々な特化型サービスがあるようである。特化したマーケットにニーズがないと
サービスを継続できないし、魅力的なプロジェクト起案者を継続的に探さないと
いけないし、サイトに訪れてくれる出資者を集めないといけないし、という感じで
泥臭いオペレーションが必要だと思われる特化型クラウドファンディング。
ただ、自分のやりたい事を実現するための資金集めの手段としてクラウドファン
ディングが一般化するのであれば、きっと少しだけ世の中が面白くなりそうなので
文化として定着して欲しいと思っている。

クラウドファンディングについては、地域活性化の資金集めとしての可能性を感じる。
数10万円を地域の同じ志や共感者から小口で支援してもらう。
今、地域活性化のための事業化推進をしている中で、資金捻出の方策として、
関係メンバーでも、更なる活用を考えてもらいたいもの。

3.クラウドソーシング
1)その概況
従来、アウトソーシングという形で企業などが、外部に専門性の高い業務を外注すると
いうトレンドがあった。しかし、昨今では、インターネットの普及により社外の「不特
定多数」の人にそのような業務を外注するというケースが増えている。それらを総称し
、クラウドソーシングと呼ばれている。 知的生産力やコンテンツなどを、多数の人々
から調達・集約し、事業成果を得ることを目的にしている。
①lancers
http://www.lancers.jp/
5年以上の歴史があるサイト。豊富な機能が特徴である。
Lancers(ランサーズ)は、仕事をしたい人と、お願いしたい人をマッチングするクラ
ウドソーシングサイト。赤ちゃんの命名からロゴ制作、会社の事務作業まで、色々な
仕事がネットでやりとりできる「仕事のマーケットプレイス」であり、クライアント
(発注者)とランサー(受注者)がお互いに匿名で、個人同士でも個人・法人でも安心
して仕事ができる仕組みとなっている。
依頼実績は10万件を突破し、豊富な実績が強みでもある。その中でもロゴ作成や
ネーミングの依頼が多く、特設ページが用意されていたり、コンテストが開かれる
こともある。ランサーの数も10万人超ており、それに比例するように、仕事も
増加している。
・2つの仕事方法
クライアントの依頼に対して直接仕事をして、その中から1つが採用される「コンペ方
式」と、依頼に対して仕事の計画を出して、クライアントから選ばれれば仕事ができる
「プロジェクト方式」の2つがある。ファイルのやりとりやメッセージのやりとり
、進捗管理もネット上でできて、非常にスムーズに仕事をすることができる。
・お互い安心のエスクロー決済
クライアントとランサーの双方の保護のために、エスクローサービスが提供
されている。
仕事が行われる前に運営会社がその報酬を預かり、仕事が完了した段階で運営会社
から報酬が支払われる仕組みとなっている。
・充実のプロフィール管理機能
さまざまなプロフィール機能があるのが特徴で、経歴・資格やポートフォリオの他、仕
事メニューを書いておくことで、自分ができる仕事をクライアントにわかりやすく説明
でき、全世界の様々な企業で採用されているExpertRating社のITスキルテストを受ける
ことができ、その結果をプロフィールページに表示すれば、仕事の受注率や、直接の
依頼が大幅に増えることが期待できる。
②crowdworks
http://crowdworks.jp/
CrowdWorks(クラウドワークス)は、個人・法人問わずお仕事を発注・受注することが
できる、クラウドソーシングサイトである。
クライアント(発注者)が「開発の人手が足りない!少し手伝ってくれませんか?」
メンバー(受注者)が「いいですよ!やりましょう!」
このようにお互いが気軽に声をかけ合える場を作ることを、ミッションとして
掲げている。
2011年に設立されたばかりですが、日経新聞やTechCrunch Japanなど各種メディア
でもよく紹介されている、注目のベンチャー企業であり、その勢いはサイト上でも
現れているようで、案件のやりとりがとても活発に行われている。
CrowdWorksのおすすめポイント
・登録無料
無料で簡単に会員登録することができ、メールアドレスの他、facebookアカウント
も使用可能。システム利用料は、実際にCrowdWorks上で仕事をした場合に、受注額の一
定の割合の額を支払う方式となっている。
・プロフィールページでスキルをアピール
自分が使えるプログラミング言語や利用ツールなどを、スキルとして登録できるほか、
今までしてきた仕事やプロジェクトの実績を登録することができる。スキルにはレベ
ル(初心者~エキスパートまで5段階)や経験年数も入力しておくと、自分に合った案
件がよりマッチしやすくなる。また、身分証明書を提出して本人確認を行って
おくと、メンバーとクライアント双方の信頼性向上とトラブル防止になる。
・安全・安心の取引システム
取引は原則として仮払い方式となっている。この仕組みにより、仕事が完了した段階
でメンバーには報酬が支払われる保証がされ、クライアントにとってもメンバー
が仕事を完了するまで支払いが実行されないメリットがあるため、クライアント・
メンバー双方にとって安全で、安心できるシステムとなっている。

また、自身の得意なスキルや知識をそれを必要としている人にマッチングさせる
ココナラと言うサイトがある。
http://coconala.com/
これも、クラウドソーシングの1つかもしれない。スキルマッチングには、以下
のような特化型もあり、これからも、増えていくと思う。
クラウドファンディングと同じく、特化型クラウドソーシングも増えている。

③翻訳特化型クラウドソーシング「conyac(コニャック)」
翻訳したい文章を入力し言語を選択すると、世界中の訳者から翻訳した文章が届くサー
ビス。訳者からのレスポンスが早くなかなか使い勝手がよいとのこと。
④ロゴデザイン特化型クラウドソーシング「designclue」
世界中のデザイナーがコンペに参加してくれるところが特徴。リニューアルした
TechWaveのロゴはここのサービスを使って決めていた。
⑤プロフェッショナル特化型クラウドソーシング「CloudEXPERT」
5分間500円で社外の専門家に相談できるサービス。
⑥ゲームのイラスト特化型クラウドソーシング「MUGENUP」
キャラデザイン、背景、線画などパート単位での受注も可能な模様。

2)企業としてのクラウドソーシングへの取り組み
長年、コスト削減は、アウトソーシングの主要な推進要因となっていたが、
ソーシングの目的は変化してきている。今では、CEO の半数以上が外部
プロバイダーと広範囲にわたってパートナー関係を築き、イノベーション
を推進してきた。特に、 高業績の企業では、その割合がより顕著 (59%)。
同様に、成長重視の CIO の3分の2が、広範囲にわたってパートナーと
提携し、自社のスキル、専門知識、能力の組み合わせを変革している。

今日のビジネスでは、大部分の製品とサービスは、統合され、多くの場合、
グローバルなコラボレーター (共同作業者) のネットワークを通じて、設
計、開発、および提供されている。

この新しいソーシング・モデルは、企業が提携するサービス・プロバイダー
の数と使用するデリバリー・モデルを再評価するきっかけになる場合もある。
目標がより戦略的で企業のより広範な領域にかかわる場合、サービスの細分化
が、非常に高価で複雑になる可能性があり、プロセスごとのソーシング
は、特定のアクティビティーに対する「最善の組み合わせ」を採用できるので、
最適に見える場合がある。しかし、サイロを永続させることによって、価値に
対するコストの総比率が実際に次善的なものにとどまり、俊敏性の実現が
妨げられ、広範なビジネス成果の達成に必要な企業の変更管理が複雑になる。
そのため、企業はプロバイダーの総数を削減すべきであり、それにより、
選択された戦略的パートナーに、より優れた変革を結集する機会を与えること
ができる。

クラウドソーシングは、中小企業で小口のIT関連の開発をITベンダー
に大々的に対応してもらうには、中々に、難しく、また、社内では、スキル的
にも難しい。ある企業から、周辺の地域では、その開発のための適当なスキル
を持っている人が見つけられなかったので、相談を受けたが、その時に、
その小規模開発にクラウドソーシングを活用したら、とコメントした。
結構有効ではないか、と思っている。

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