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2014年3月15日

2014.03.15

ソーシャル旅行拡大とシニアの対応に向けて

支援している企業の中に、旅行サービスを提供している企業がある。
その中で、シニアを中心とした旅の企画グループを創っているが、
参加しているシニアの持っている情報と知識はさすがのものであり、
色々とアイデアが膨らんでくる。
また、最近のインターネットの拡大は、クラウド×××、ソーシャル×××
と言う形で、様々なビジネスモデルを創り出している。
旅企画でも、ソーシャル旅行とかのキーワードで、幾つかの面白い
ビジネスモデルが出て来ているが、スマートデバイスとインターネットの
拡大は、旧来とは違う手作り感があり、自由参加型の独自性の高い旅行
を可能としつつある。どの世代でも、それを楽しめる環境にはなっているのだが?

1.ソーシャル旅行
通常の旅行商品は、旅行社が主役で、いくつかの旅プランを企画し、旅人が
それらの中から、自分に最適なものを選ぶというのが従来のパターンであった。
しかし、これではお仕着せの旅でしかなく、定番観光に飽き飽きした人々を
引き寄せることが出来なくなっている。
そこで、逆転の発想で、旅人が主役として企画化し、旅行社はその旅を演出し、
旅の安全をサポートする黒子役に徹するというビジネスモデルが出来ている。
その幾つかの事例を紹介する。
1)trippiece(トリッピース)
http://trippiece.com/
trippiece(トリッピース)は、WEB上からみんなで旅をつくるwebサービス。
行ってみたい旅を共有し、それに興味を持った人達みんなで旅をつくるという
コンセプトになっている。
サイト内からの文章引用だが
「例えばアマゾン川でピンクのイルカと遊んだり、アラスカでオーロラを見たり、
ラオスで象使いになったり。 そこにはまだあなたの知らない世界が広がって
います。好きな仲間と好きな場所が増える、あなたもそんな旅に出てみましょう!」
と書かれている。
普通の旅行会社ではあまりないような旅行先や企画をユーザーが考えて賛同して
くれる人がいれば実際に旅行プランを組んでみんなで旅行するという斬新な
WEBサービス、旅行企画代理?非常に面白い取組みをしているWEBサービスである。
2)girlip/ガーリップ
トリッピースとは違って、既存の友人・知人と女子旅を企画することが目的の
サービス。
詳細な旅のしおりを作成できる「ヤフートラベル」の女子旅プラン投稿サービス。
観光、食事、ホテル、移動時間など1日ごとのスケジュールを細かく立てられる。
地図と合わせてルートも表示することができる。
作成した旅のしおりは、一緒に旅行へ行く友だちとシェアできる。
利用にはヤフージャパンのIDが必要。
[サイト紹介ページより]
旅のしおりを作って友達と思い出に残る旅をしよう。
作成は簡単。スポットを登録して、時間をきめるだけ。

他にも、
http://grvel.com/
http://meetrip.to/

2.ソーシャル旅行系サービス
コレには、「旅情報の共有」「旅行関連情報」と2つに分けられる。
「旅の共有」系ではfantaripがそれぞれサイトもキレイでユーザビリティ
が高い。「関連情報」系は、TRIPGRAPHICS、このサイトは旅に関する
インフォグラフィックスを集めたサイト。
1)旅情報の共有
①TABEENA(タビーナ)
http://www.tabeena.com/
旅のレビュー・クチコミアプリ。旅行先で撮影した写真やクチコミを投稿できる。
旅行へ出かける前には、旅行先の情報収集サイトとしても活用できる。
実名制(facebookアカウントで利用)なので、クチコミもそれなりの質で良い。
②Compathy/コンパシー
旅行記や旅行写真をまとめたり、共有できるSNSサービス。写真をアップするだけで
簡単に旅行を記録できる。撮影日記や撮影場所の情報を利用して、旅行ルートや
時間軸を「ロゴブック」として残していける。作成したロゴブックは目的地や
テーマごとに検索できるので次の旅行先の下調べ、旅行プラン作成の参考にもなる。
[サイト紹介ページより]
Compathyはみんなの旅の思い出から世界とつながる、旅のコレクションサービス。
気になる国の名前で、あなたが読みたいコレクションを探してみましょう。
③プレイスピン/Place Pins
画像共有SNS「ピンタレスト」で地図上に旅行ガイドを作成できるサービス。
ピンの編集画面で住所を入力すると地図上にピンが表示される。
旅行先で宿泊するホテル、行ってみたいレストラン・ショップ・観光スポットなどの
情報をまとめられる。地図上に旅行ガイドを作成できるので、迷ったときにはナビ
代わりになる。
[サイト紹介ページより]
shaとガールフレンドのRachelは世界旅行に夢中です。次の旅行先を決めるための
インスピレーション探しや、二人で訪れた遠くの名所を記録するためにPinterstを
利用している。
④Smartrip [スマートリップ]
最短1分で簡単旅行記/旅行ブログを作成出来、みんなの旅行記が集まる旅行
コミュ二ティ。
旅行記を作成・共有できるソーシャル旅行記サービス。
旅行記を簡単に作成したり、あなたの友達や旅のスペシャリストを介して新しい旅を
発見することができる。
⑤fantarip.com
http://fantarip.com/
ソーシャルメディアに投稿した画像や、テキストを使い、人それぞれ、旅ごとの
旅行記を簡単に個性的に作成することができるソーシャル旅行記作成サービス。
また、Facebookと連携したサービスであるためFacebook上でも旅行記を共有する
ことやコメントをFacebook上で共有することが可能なサービス。

他にも、
http://www.yamareco.com/
http://tabikore.com/
http://tripking.net/
2)旅情報関連
http://tg.tripadvisor.jp/
http://www.bread-crumbs.info/
http://www.bado.tv/
等がある。

3.地域での企画、実践を進める。
このテーマでも、いくつかの面白い動きがある。
1)地旅
地旅とは、「地域」を誇りに感じている人たちが、そこを楽しみに来てくれる
人たちのために、企画しておもてなしする旅のことで、(一社)全国旅行業協会
が事務委託した「(株) 全旅」が、地旅認定要件を満たす「着地型旅行」の中から、
取扱旅行業者の申請に応じて認定した企画旅行である。
地元に根付いた旅行会社だから実現できる貴重な体験ができる地域密着の地旅を
考える。旅行が好きで数多く旅行をされている方にも、なかなか旅行に行くこと
ができない方にも、全国各地多種多様なツアーが企画されている。
地元の人と交流したり、ガイドブックには決して載ることのない、地元の人もあまり
知らないとっておきの隠れスポットや、知る人ぞ知るグルメスポットなど、あなたの
旅行に今までにない感動を与えてくれる。
・地旅認定要件
①「テーマや目的」が明確に示されている旅行
②自然景観、生活文化、歴史遺産など、地域資源の保全に取り組んだ旅行
③地元の人たち、地域の各種団体(自治体・観光協会・NPO など)と協力して
企画・構成されている旅行
④地域の食材や伝統工芸品など、地域の物産を生かした広く地域振興に貢献できる
旅行
⑤地域と密接に関係したテーマ(地元の人たちとの交流や体験機会)が設定され、
当該地域ならではの生活文化や産業などの魅力を楽しく伝えるための観光素材
(地域案内人の確保など)が含まれている旅行
⑥安全の確保ができる旅行商品であること。

地元会社の企画より、
「佐渡の隠れスポットみつけ旅」という商品です。例えば以下のような5つのモデル
コースを用意します。例えば、2)のコースならば、ハナコさんが見つけたような、
そして定期観光バスが決して立ち寄らないスポットをいくつか紹介します。それらの
スポットを観光タクシー、電動アシストレンタサイクル、あるいはレンタカーや
マイカーで訪ねてもらいます。旅行社は、それらのスポットの詳細な場所と巡る
方法を旅人に教え、佐渡までの往復の列車と船の予約及び、佐渡でのお宿を手配
するのです。旅人が、それらのスポットをどうしても見つけられなかった時に、
電話で道案内をするコールセンターも設置して対応します。
・外海府の面白い佐渡出会い旅
・南佐渡の謎解きぶらり旅
・国仲平野の穴場発掘の旅
・佐渡の味覚食べ歩き旅
・佐渡でしか味わえない体験旅(陶芸、竹細工、裂き織り、赤玉加工、鼓童の大太鼓
叩き、舞妓変身、たらい船、鬼太鼓指南、こしひかり米の稲刈り、おけさ柿の収穫、飛
魚の干物作り、ワカメ干し、蕎麦うち、酒のしこみ、磯釣、シーカヤック、地引網、た
こ捕り、佐渡汽船一日船長)

2)まいまい京都
まいまいとは「うろうろする」という京ことば。京都の住民がガイドする京都のミニ
ツアーであり、参加費1500円から、時間2から3時間、ガイドは80名ほど、
レピーターが3回以上とのこと。
まいまい京都が大切にしているのは、ガイドさんの“愛”です。
地元への愛、仕事への愛、ディープな趣味への愛、そこに暮らす人々への愛。
その“愛”がみなさんに伝わり、京都をもっと好きになってほしいと願っている。
京町家大工の棟梁、老舗呉服屋店主、花街のお姐さん、占い師、妖怪の子孫など、
バラエティに富んだガイドさんといっしょに、京都のまちを”まいまい”する。

4.シニア世代への対応
従来のお仕着せ的な旅行企画では、満足せず、しかし、ソーシャル旅行的なサービス
を活用するほど、インターネットに慣れていない世代である。このため、少し
工夫が必要な旅企画を考える必要がある。

1)シニア世代向けのツアーポイント
まずシニア世代に多い旅行のスタイルは、傾向として夫婦や家族など複数で、
しかも遠方への旅行がもっとも多いのが見られる。夫婦や家族全員が楽しむこと
ができるような、そしてシニア世代だけでなく幅広い世代が楽しむことかできる
ようなツアー企画が求められる。
また遠方に旅行をする点と、体力を消耗させず、気軽に旅行できるような環境を
用意する点の両立が求められる。バスツアーの人気が高まっているのもこれが
理由のひとつと言われている。
更に、シニア世代はこれまで旅行にいったことがある場所と、今後行きたいと
思っている場所が大きく異なるという傾向が見られる。このため、新規の顧客層
を確保するチャンスが開けている反面、リピーターをどれだけ確保できるかが
という問題もある。
シニア世代にこれまで縁がなかった地域の魅力をアピールし、
さらになじみの地域に関しては切り口の異なるツアー企画が求められることになる。

2)情報提供の重要性
観光ビジネス・旅行業界におけるシニア世代の存在感が高まっている現在、旅行
会社でもシニア世代に向けた魅力的な商品づくりを目指す動きが出ているが、重要
となるのが情報の提供方法となる。どんなに魅力的な商品を用意してもそれが
シニア世代の人々に届かなければ意味がない。若者に比べて情報の収集に対する
インターネットへの依存率が高くないシニア世代(最近の調査でも、新聞が
情報入手のトップである)。そのため情報提供の手段にも工夫が求められている。
シニア世代への情報提供に関して重要な鍵をなるのが活字媒体の活用。
インターネットではなく、しっかりと手にとってじっくりと眺めることができる
媒体からの情報が根強い支持を受けている。旅行会社のパンフレットやガイド
ブックの利用者が多いという面にもそれが現われてるが、必ずしもシニア世代に
適した情報を入手することができるとは限らない。このため、特にシニア世代を
ターゲットにした情報提供の手段を用意することが重要になってくる。

代表的なところではシニア世代を対象にした会報誌の発行。たとえば会員に対して
情報誌の発行や、シニアにお勧めの観光地、ツアーの紹介などを行う制度。
さらにツアーや情報交換を通して旅仲間を作る機会を設けることができる
ところもある。
旅を通じての出会いはシニア世代にとっての最大の楽しみのひとつであり、
そういった機会の提供も求められている。
最近ではおもにシニア世代を対象にした旅行サロンなども登場している。
一人一人の目的に合わせて最適なオーダーメイドの旅行を計画できる場作りが必要。
このようなシニア世代が関心と楽しみを持って接することができる情報提供の場が
今後さらに求められるようになる。

3)シニア世代をアピールする要素にはいくつかのポイントがある。
まず時間のゆとりを持った内容であること。有名な観光地を急ぎ足で巡るような
ツアーではなく、ひとつの場所、魅力をじっくりと味わうことができるような内容
が求められている。
このニーズに応えるための方法としては限られた範囲内で魅力的な場所を提供で
きるツアーや、バスを利用し移動の手間や労力を最小限に抑えたツアーなどが
挙げられる。

また、旅行者同士が交流できるような環境も求められている傾向がある。定年
退職した後は人間関係が希薄になってしまうことが多い日本の社会では、
ツアーを通して偶然知り合った人たちとの交流は旅の大きな楽しみとなる。
旅行会社でもツアー客同士が親密になれるような環境を目指した企画を増やしている。
ほかには日常生活ではなかなか味わえない体験に対するニーズもある。
サラリーマン生活の中では経験できない刺激的な体験に飢えている。もちろん、
年齢的なものもあるので無理をしない範囲での非日常的な体験がシニア世代の
ツアーに求められている。こうしたニーズをいかに的確に捉えることができるか
がシニア世代向けのツアーの評価のポイントとなる。

さらに最近では観光だけでなく語学や歴史、文化などを学ぶために旅行を楽しむシニ
ア世代が増えている傾向が見られる。手軽さ便利さだけでなく、旅行を通して何かを
得ることができる、自分を高めることができる、そんな内容が求められている。
こうしたサービスをどれだけ用意することができるかがシニア世代を取り込む重要な
鍵となる。

4)クラブツーリズムの事例から
根強い人気がある観光地へのツアーに加え、最近では「写真」「歴史」「花」などと
いった趣味・テーマ性のあるツアーも人気のクラブツーリズム。年間数千本にも上るツ
アの顧客の7割が50代から70代である。企業方針に「いきいきとしたシニア文化
を創造します」とあるように、同社が元々顧客の中心に据えているのはシニア世代だ。

また、他の総合旅行代理業と異なっている点は、単にシニア層をターゲットにしている
ことだけでなく、顧客自らが同社の事業に参画する仕組みを多数作り上げていることに
ある。
①同社が毎月発行している旅行情報誌『旅の友』を手渡し(直接投函)で届ける
「エコースタッフ」、通称“エコーさん”がそのひとつだ。現在、全国で約7500人
が活動して、きめ細かいサポートをしている。

②さらに1998年からはツアー中に介助が必要な人をサポートする
「トラベルサポーター」制度がスタート。
トラベルサポーターになるには、ホームヘルパー2級以上の福祉資格が条件だ。
同社では、1995年から車椅子や杖を使用している人、障がいを持つ人が参加
しやすいよう行程に配慮したツアー商品を「バリアフリー旅行」として打ち出して
おり、年々参加者が増加しているが、トラベルサポーターはこうした旅に同行したり、
あるいは新東名高速道路の開通前に行われた「新東名ウォーク」などのイベント型ツア
ーで参加者をサポートしたりと、様々なシーンで活躍している。

③コミュニティー形成を推進
更に、特筆すべきは、同社が自社と顧客とのつながりだけでなく、顧客同士のつながり
を生み出そうとしている点だ。この姿勢は、エコースタッフ同士の食事会のような事業
に参加している顧客間だけでなく、一般の参加者同士への働きかけにも現れている。
例えば、同社が2007年より運営している「クラブツーリズムカフェ」は、旅行
カウンターを設置しながらも気軽に立ち寄れるカフェとして開放しており、地域密着型
のコミュニケーションスペースとなっている。趣味の講座やお茶会などイベントが
頻繁に行われ、仲間で行くバスツアーの相談も受け付けている。

④シニア層の旅行に対するニーズに向き合ってきた中で、同社が着目しているのは「物
見遊山の旅から目的志向の旅へ」という大きな変化だ。直接顧客と接する機会が多い
ことを活かし、こうした変化にもいち早く対応し、近年では「どこへ行くか」ではなく
「どこへ誰と行くか、何をするか」という視点でのツアー開発に取り組んでいる。
さらに、歩く時間などに余裕を持たせた「ゆったり旅」、一人でも疎外感なく参加
できる「お一人様限定」ツアーなど、個別ニーズの受け皿を挙げればきりがない。

5.新しい旅企画に向けて
シニア世代、特に、70歳以上は、従来型の旅対応の傾向が強いが、企画する側
としては、ソーシャル的なモデルを活かして企画のユニーク性を高めることは、
重要なポイントとなる。そのため、シニア世代の特性に応じたサービスを進める
には、リアルとソーシャルからの情報収集を組み合わせ、それを具体化するための
コーディネータ的なサービス機能が重要となる。確かに、クラブツーリズムは、
上手くビジネスモデルを作り上げてきているが、ソーシャル面を活かすフレーム
にはなっていない。今後は、このコーディネータサービスを活かした要介護顧客
も含む独自性の高いビジネスモデルを創って行きたい。

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