« 2014年5月16日 | トップページ | 2014年5月31日 »

2014年5月24日

2014.05.24

これから必須、情報の整理力とフェルミ推定的センス

情報が氾濫している今の時代、企業経営者に求められるのは、必要情報を選別し、
全体の方向性を勘ではなく、数字的なアプローチと定量的感覚で把握しておく
ことである。
例えば、製造業の現場力を上げるために、5S(整理、整頓、掃除、清潔、躾)
の徹底を進める中小企業経営者は多い。しかし、コレも、モノの整理、整頓が
全面に出ているようであるが、モノに付随する情報の整理、整頓が重要なはずで
ある。モノと情報が整理・整頓ができた状態を明確ににして、整理・整頓の
実施にあたって問題点や障害を考えて検討をしていくべきである。中小企業
の戦略化、IT化の支援をしていても、5SとIT化の連携化、共通化などで、
必ずしも、十分な対応が出来ているとは思えない。
整理、整頓するという最大の目的は、頭の整理である。整理をすれば、自身
の持っている資源は何かが客観的につかめてくるし、何が重要で、何が不要
なのかも見えてくる。ヒト・モノ・カネ・情報の整理が出来て、どうすれば
有効に活用できるかを考える域に達すれば、相当な決断力、判断力アップになる。

1.フェルミ推定に学ぶ
フェルミ推定とは、実際に調査するのが難しいようなとらえどころのない量を
いくつかの手掛かりを元に論理的に推論し、短時間で概算することを指す。
フェルミ推定では、回答を導き出すための考え方が重要視される。回答すること
が難解な解を導き出すために、推定するわけだが、とにかく数値を仮置きして
いき、最終的にそれに近い答えが出せれば良い。
例えば、
フェルミ推定で特に知られているものは、「アメリカのシカゴには何人のピアノ
の調律師がいるか?」を推定するものである。これはフェルミ自身がシカゴ大学
の学生に対して出題したとされている。
この問題に対して、例えば次のように概算することができる。
まず以下のデータを仮定する。
・シカゴの人口は300万人とする
・シカゴでは、1世帯あたりの人数が平均3人程度とする
・10世帯に1台の割合でピアノを保有している世帯があるとする
・ピアノ1台の調律は平均して1年に1回行うとする
・調律師が1日に調律するピアノの台数は3つとする
・週休二日とし、調律師は年間に約250日働くとする
・そして、これらの仮定を元に次のように推論する。
シカゴの世帯数は、(300万/3)=100万世帯程度
シカゴでのピアノの総数は、(100万/10)=10万台程度
ピアノの調律は、年間に10万件程度行われる
それに対し、(1人の)ピアノの調律師は1年間に250×3=750台程度
を調律する。
よって調律師の人数は10万/750=130人程度と推定される。

この様に、フェルミ推定では、自身の持っている情報と全体把握能力が問われる。
「一見掴み所が無い事象、状況を単純化して計算を簡易化し、概数を算出する」

ビジネス化する、事業方針を固めていくと言う場合は結構有効と思われる。
よく市場調査をして、事業計画へ進める場合も、まず、全体の方向性、市場の流れ、
おおよその規模を設定し、それに合わせて、更に調査、計画を進めていく。
以前には、優秀と言われてきた人の基準に、「知識の豊富さ、経験の多さ」
があったが、インターネットの爆発的な拡大による情報量の豊富さとベスト
プラクティスからの事例の多さは、フェルミ推定的なアプローチと思考の出来る人
が優秀と言われることになる。
①結論の設定、仮説化
今ある情報からでも、可能性の高い結論、仮説を想定し、情報の精度を上げながら、
仮説検証をして行く。
②全体の把握
全体俯瞰する意識、視点の選択、分類による思考の集中化、因数分解による
構成要素の把握、全体の再構築と問題部分の把握
③単純化する
モデル化、そのための枝葉末節の切り落とし、ある共通点からの類推化
が重要な構成要素になる。

特に、②の全体の把握は、経営者にとって重要であり、フェルミ推定的アプローチ
から大いに学ぶべきである。

2.情報収集能力アップに向けて
1)情報収集を効率的に行う
インターネットの深化、拡大により、まずは、自動的に質の高い情報が毎日自身
に来ることの仕掛けが重要である。
また、グーグル検索でも、効果的に必要情報を集める人は、キーワード、キーフレーズ
の設定が非常に上手い。最近の検索エンジンの高度化により、2語から4語を
自身の視点で、選定している。
幾つかのやり方について、
・ツイッターで質の高い情報発信を発信している方をフォローし、移動時間などの空
き時間にチェックして行く。
・グーグルリーダーを活用しRSSで世界経済、政治、日本経済政治、等の記事を自動で
あつめる。
・アメブロなどのブログツールで考え方、ノウハウなどを発信していただいているブロ
グをRSSでチェックする。
・グーグルアラートによる必要キーワードでの最新情報の確認をする。

また、私のサイトでも、良く参考にする情報サイトを集めている。
http://www.kokusan-itsien.jp/参考となる情報/
例えば、三菱総研の「生活者市場予測システム」は、結構面白い情報がある。
https://mif.mri.co.jp/

このようなことを自動で集まる仕組みをまずは構築すること。
更に、「集まった情報を整理する能力し、効率化させる力」が必要となる。
例えば、
・エバーノートで気づいた内容、整理することなどをすべての情報をまずは保管する。
・マインドマップで論理思考と水平思考を掘り下げ、情報の本質を考える。
・ドロップボックスでフォルダを共有して自宅編集、会社編集できるものを使いわける
・グーグルドキュメントでオンライン上で書類、データーを共同編集して時間を効率
化させる。
等など

2)情報の整理
情報が氾濫している社会で上手くやっていくためには、自身の頭の中を常に整理して
いく必要がある。情報で溢れかえった脳内をきれいに整理整頓しなくてはならない。
そのために積極的な出力化が効果的となる。
出力化とは、頭の中にある情報を整理して吐き出す作業のこと。自分の知っている
ことを誰かに話したり、文章として書いたりして情報を外部に出す。それにより、
思考を整理することが出来る。

出力化のメリット
①記憶が定着する
米パデュー大学のカーピック博士の研究によると、人間の脳は入力よりも出力
を繰り返す方が、記憶の定着が良いということが分かっている。
つまり、繰り返し情報を読むよりも、文字として書いたりする方が覚えられる。
たとえば、英単語を覚えるのであれば、単語帳を読むよりも、実際にノートに
単語を書く方が記憶が定着する。書いた方が覚えられるというのは、昔から
よく言われているが。
②気づく力が付く
出力化が習慣化している人は、気づく力が圧倒的に付いて来る。たとえば、
毎日書いている人であれば、書くためのネタを探すクセが付いているはず。
結構、人間観察をしたり、窓の外を眺めたりして、色々な情報を無意識に
集めているので、普通の人が気付かないようなことに気づけるようになる。
③人に伝える力が付く
出力化は、自分の頭の中にある情報を形にする作業であり、これをやっていると、
自分の思っていることを、他人に伝える力を付けることが出来る。文章などを
キチンと書ける人は、論理性をもって、人との会話が出来ている。
ビジネスの場面でも、自分の意見を言うことを求められる機会は多いはずであり、
そういった時に、瞬時に思いを伝えられるのであれば、高印象を与えられるはず。

3)情報収集の基本スタンス
自身に情報が無ければ、出力化は不可能である。このため、効率よく情報を
集めることができるように、情報収集の仕方を考える。
①情報収集の目的を明確にする
質の良い情報を効率よく集めるためには、誰に話すのか、ブログに書くのか、
等を意識しながら、情報を集めていく事が肝要である。
これを意識していくことで、「使える情報」だけが意識に残ることになる。
ただ情報を集めるだけでは整理するのが大変であり、情報収集の段階で、ある程度
の情報精査をする必要がある。
②必要な情報だけを集める
自身の時間を有効に使うためにも、几帳面に情報を取っていこうとすると、無駄な時間
が増えるだけであり、必要な情報だけを読み取るようにすることを基本とする。
③スピードを重視し、完全な結果を求めない
情報というのは、直ぐに、腐ることを意識する必要がある。少し前まで最新だった情報
でも、数週間後には古い情報となってしまい、その鮮度は落ちる。スピードを意識し、
必要な情報だけを集めるかということがポイントとなる。

3.効果的な出力化に向けて
出力化の基本ポイントは、自身に対しても、見える化することである。
様々な経営者やキーマンと話しても、全て頭の中で、済ませようとする方の多くは、
あまり良い結果を生まない様である。

1)出力化のリストを作る
リストを作って視覚化すると、頭の中を効率よく整理することができる。
今まで得た情報を箇条書きとして、ノートの書いていき、それらを同じカテゴリー
毎に分類をすれば、情報がしっかりと整理される。頭の中の情報を視覚化する
ことで、効率よく情報整理することが出来る。

2)情報収集を基に自分の頭で考える
その情報について考え、自分なりの見解を持たないと意味が無い。得た情報を
無条件に受け入れては、自身の必要とする判断は出来ない。
目的と手段の混在、原因と結果が短絡的などが散見される事があるが、自身の軸
を持ち、5W1Hのようなガイドを持つと結構防げる。

3)文章化することを習慣にする
情報を収集して自分の頭で考えていくと、ある程度の方向性が出てくるはず。
それらを文章化する事が肝要で、ノートでもブログでも、自身の言葉で自身の意見
を書く事が必要である。コレを習慣にすることで、自身の理解度も高まり、自身の
間違いにも客観的に気づくことが出来る。

情報を効果的にまとめていくには、上記の様なやり方が有効ではあるが、
最も、考えるべきは、自身の視点を持つことである。
自身の視点を持つことにより、収集した情報に優先順位が付けられるし、そこから
選別した情報での因果関係、関係要素が明確に把握出来る。コレにより、自身が
必要とする結果や気付きが得られ易くなる。

« 2014年5月16日 | トップページ | 2014年5月31日 »

最近のトラックバック

2017年11月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    
無料ブログはココログ