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2014年11月5日

2014.11.05

進化する顧客チャネル

インターネットの拡大、深化により我々は、多くの人々との
つながりが拡大し、更にスマホに代表される情報端末の高機能化、
軽量化、等により、より一層情報へのアクセスが容易になった。
ここでは、それらの顧客環境の深化に合わせた売る側としての
最新状況についてその概要を考えて行く。

1.先進的なチャネル施策、オムニチャネルとは
オムニチャネルとは、店舗やイベント、ネットやモバイルなどの
チャネルを問わず、あらゆる場所で顧客と接点をもとうとする
考え方やその戦略のことをいう。
良く誤解されるのが「マルチチャネル」であるが、これは単に、
チャネルを増やすだけの多角展開であることに対し、オムニチャネル
は全てのチャネルを連携させて顧客にアプローチするという違いがある。
複数のチャネルを横断した一貫性のある購買体験を提供することで、
商品管理や顧客管理などをシームレスに行い、顧客へさらなる利便性、
満足度を提供することができる。
また、売上アップや顧客のファン化にもつながる。
様々なチャネルがあるが、その事例には、店舗、ネット(通販サイト、
ファンサイト、コーポレートサイト etc.)、カタログ、
モバイル、SNS、マスメディア、コールセンター、屋外広告などがある。

2.スマホの普及による消費者行動の変化
スマートフォンの普及による消費者の行動の多様化がある。
オムニチャネルという考え方は、顧客の変化とそれに対応するインフラ、
情報端末の進化がある。特に、スマホがそれらの要因としては、大きな
役目を果たしている。ユーザーはスマホ1台あれば購入に必要な情報を
収集でき、買い物までできるようになった。
オフライン(店舗など)もオンライン(ECサイトなど)も、ほしいもの
を手に入れるために取りうる複数ある選択肢のうちのひとつとなった。
これにより、小売業は「どこで何を売るか」という考え方から「誰にどう
やって買ってもらうか」という考え方にシフトしようとしている。

例えば、
①店舗からネット
色違いやサイズ違いなど店頭に在庫がない場合、スマホでQRコードを
読み込んでもらいネットストアに誘導し、店舗にいながらネットで買い物
してもらう。店舗の在庫数を増やすことなく売り上げを増やす。
②ネットから店舗
Facebookで商品に興味をもってもらい、ECサイトに誘導し、注文された
商品を、店舗で受け取れる仕組み。ついで買いを誘発できる。

また、ここ数年で、O2Oとしてもその効果を上げているのが、LINE@
である。基本的な機能は、大企業向けの「公式アカウント」と同じだが、
大きく異なるのは料金設定だ。LINE@は、月額5250円、最初の3カ月は
無料という、中小事業者でも手が届く“戦略的な”価格で、公式アカウントは、
初期費用を含めて月額350万円。中小小売業として、活用の幅は広い。

このように顧客は、商品情報と様々な形や接触点を持つ。
そのため、このような顧客行動を出来る限り、仮説化するために、
「カスタムジャーニー」と言う顧客のフェーズに合わせた接触チャネル
とのマップ化手法がある。この手法は、会社の規模に関係なく、自社の
Web戦略の見直しや策定にも、その効果を出せる。

3.オムニチャネルを成功させるための4つのポイント
オムニチャネル化は、成功すれば、その効果は大きいが、現時点では、
成功した企業が共通して取り組んだ4つのポイントを考えておく必要がある。

①全体計画の策定
これは、オムニチャネルに限ったことではないが、新しいプロジェクトを
成功させるには全体計画の策定が必須となる。
何をいつまでにやるか、どこまでをオムニチャネル対応とするのかを検討する。

②社内の体制づくり
小売業の場合、店舗統括部門とネット運営部門、カスタマーサポート部門、
IT部門など、チャネルごとに部署が分かれている場合が多いが、
「すべてのチャネルを連携させて顧客にアプローチする」という理念を実現
するには、組織全体の見直しとフラット化が必要となる。
例えば、店舗運営からすると、ネットの施策に力を入れることで自分たちの
売上がネット部門にとられてしまうという意識がある。
これは、古くて新しい問題であるが、オムニチャネルやO2Oに取り組もう
とする多くの小売・流通企業がこの課題に悩まされる。

③データ連携、システム統合
オムニチャネルでもっとも重要なことは、各チャネルの情報、特に店舗と
ネットの情報を統合することであり、商品情報、在庫情報、顧客情報、
接客履歴、ECサイトでの商品閲覧履歴、過去の購入履歴、ポイント
履歴など、すべての情報を統合し、店舗担当もネット運営者も参照できる
ようにする必要がある。

④店舗用ハードウェアの高度化
店舗とネットの情報を統合するには、店舗での購入履歴や行動履歴の
データ化が必須となる。また、データ連携をしても店舗で情報を確認する
ツールも必要となる。

4.顧客の買い物体験を向上させる取組み
旧来の「売る仕組み」ではなく、「買っていただく仕組み」を考えることが
取り組みの基本である。

①「他とは違う」「自社にしかない」「自分にだけ」ブランド体験を
提供し、ロイヤルティを獲得する。
メールマガジンで商品情報を知り、スマートフォンで商品スペック
を確認、Twitterの口コミを参照したのち、店頭で実物のサイズや色
を確かめ、自宅のパソコンからネットで注文し、翌日に店頭で受け取る。

②ブランド・エクイティを向上させ”ファン”を作る
感動を提供して、顧客に「あの店で買いたい」と熱望させる。

③システムや設備は不可欠:リアルとネットを繋ぐ顧客管理、店舗への
システム導入など必要になる。

④顧客のソーシャルメディア情報と自社DBを結び付け、提案の精度、
関係の深度を高める。

4つのCの融合により、真の顧客(Customer)にいかに感動を与えられるか
を考えること。
①コンテンツ(Content)
商品の情報から、レビュー情報、ブログ、映像、リコメンドなど、
生活者が判断するのに必要な情報。特に最近はコンテンツの内容が
各サイトの質を決めている。
②コミュニティ(Community)
小売業、サービス業の担当者、自分、友達、家族などへのソーシャル
メディア活用の効果は大きい。
③コマース(Commerce)
モバイル、ネット、リアル店舗、SNS等の環境など多様な
アクセスに対応できること。
④背景(Context)
購入の目的や事情など顧客を意識したストリーがあること。

現在、このオムニチャネルに取り組んでいるのは、大手の小売業などが
中心であるが、資金力、技術力に劣る中小企業では、この施策実施は、
無理なのであろうか?
確かに、システム構築実施とそのサービス化では、実現には無理がある。
しかし、単なるECサイトだけでのビジネスでも、
「2.スマホの普及による消費者行動の変化」
「4.顧客の買い物体験を向上させる取組み」
の考え方と対応方法は十分使える内容であり、今後の顧客の行動を
理解する上でのポイントでもある。

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