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2015年4月17日

2015.04.17

3Dプリンターの今後は?

3Dプリンターはその可能性を更に高めているようである。
現在でも、金属対応の3Dプリンターはまだ高額なプリンターと技術的な
課題を抱えてはいるが、その社会へ与える影響は次第に大きくなりつつある。
ここでは、現状を概括的に見ると同時に、将来の姿も少し見て行きたい。

1)3Dデータ作成とデータ共有化
ものづくりが一般消費者まで含め、拡大するためには、3Dデータの積極的な
活用が必要である。
そのため、3Dプリンティングの実力を引き出す、新データフォーマット
Amf(Additive Manufacturing Format)の標準化が米国を中心に進んでいる。
また、関係する動きも出てきている。
・シェアードメッシュの様に3Dデータ販売サイトもある。
  http://sharedmesh.com/
・3Dプリンターのオープンソースを創るコミュニティが出来ている。
RepRap   https://www.facebook.com/ReprapCommunityJapan
RepRapは要請されて開発者が集まったわけではなくて、3Dプリンタが面白いから、
これをやってみたいという人たちが集まったコミュニティー。自分が作りたいから
みんなコミットメントしているし、作ったものはみんなに見せたいからコミュニティー
に見せてフィードバックを受ける。そうした本能的なものがベースにあるので、
その流れで起業する人もいれば、趣味でやっている人もいる。

2)マーケットプレイスの拡大
CADの知識がない人でも簡単にデータを作成することが出来るようになっている。
シェイプウェイズには約1万のショップがあり、毎月約6万点の新しい3Dデータ
が投稿されている。
マーケットプレイスとしては、基本的に二つのパターンに分かれる。
一つはShapewaysのように多数の3DCADデザイナーたちを集めたサイトで、
様々なデザインやいろいろな種類の製品が並んでいる。もう一つは、特定分野
の商品に特化して販売しているサイトである。
特定分野に特化している場合、1人ないしは数人のデザイナーが職人レベルに
仕上げて商品を提供しているのが特長となる。

3)クラウドソーシング
データを創る人、具体的に形にする人のマッチングの仕組みである。

4)3Dプリントサービス
3Dデータをもらったら、それを作り出す、または、具体化するための
支援をする。

5)ものづくりの拠点作り
ファブラボ、など町の中に、自分で製作出来る拠点作りが、3Dプリンター
スキルのアップに向けて必要となる。
http://fablabjapan.org/
FabLab Japanは、私たちが住む日本にもファブラボを設立し、「つくる文化」
や「つくる技術」を広めていくことを目標に、2010年春に活動を始めた。
ファブラボとパーソナルファブリケーションの可能性を広く伝えながら、
日本におけるファブラボのあり方についての検討を行っている。

6)ものづくりのプラットホーム化
日本版Quirky「Wemake」β版がオープンし、21世紀のものづくりのインフラ
を目指している。
https://www.wemake.jp/users/sign_up

将来の姿はどうなるのか
3Dプリンターに関する講演の記事の抜粋から、少し考えてみる。
3Dプリンターによってアイデアの“触れる化”が実現 田中氏は、企業による
大量生産⇒個人による適量生産、消費の楽しさ⇒創ることの楽しさの発見、
特定企業による排他的なプロジェクト⇒異なるバックグラウンドを持った全員
参加型のプロジェクトといった、社会や心の変化を若者が集う大学で
感じられるという。
3Dプリンターで何ができるのだろうか。その方向性として2つの説を紹介している。
1つ目は、製造業に新しい産業革命が起こるという説(メイカームーブメント)。
大規模な生産設備や作業人員は不要になり、1人で製造業に参加できるようになる。
2つ目は新しい情報文化が始まるという説(FabLab:ファブラボ)。情報の中にモノの
データが流通するネットワーク端末のひとつとして捉えることで社会構造が変化する。
例えばFabLabは、世界60カ国250箇所でネットワーク化された地域の市民実験工房と
して利用されている。そこでは、3Dプリンター以外にも大小のミリングマシンや
レーザーカッター、デジタル刺繍ミシン、3Dスキャナーなど、さまざまなデジタル
工作機械が設置され、小学生から大学の研究者まで多様な人々が出会い、新たに
生まれたニーズの可能性を形にしているという。
ファブラボについての紹介がある。
https://www.youtube.com/watch?v=YTwt7ji3EgY

将来の気になるキーワード
①マルチマテリアルの応用
物性のまったく異なるこの二つの樹脂が同時に造形できるのが、マルチマテリアル
であり、さらに、二つの樹脂は同時に造形するだけでなく、混ぜて造形することも
出来る。
デジタルマテリアルは2種類の樹脂の組み合わせにより、適当な割合で樹脂の物性を
段階的に調節する事が出来る。これにより多色性の様々な物体が出来る。

②小型のチップマウンタの開発。
チップマウンタという機械は小型のチップというサイズに規格された
抵抗やマイクロコントローラそうしたものを人手ではなく
機械が自動的に、そして高速にプリント基板の上に配置をしてことが
パーソナルに使えるようになれば、電子的な部品を非常に短期間で誰も
が作れるような環境ができる。たとえば、RFID埋め込み型の3Dプリンタ
があれば、3Dプリンタで樹脂を出力している最中にチップごと一つ中
に埋め込み、その上に樹脂の積層を再開し、完成させると出来上がったものは
ただの物質というわけではなく、その中に情報を書き込んだり、情報を
読み込んだりすることのできる物体になる。

③レプリケーター (replicators)とは
これは、無から有を創り出すものでは決してない。 究極の3Dプリンターの
ようなもので、材料となる分子の原料から必要物資を組み立てる。
日常的な利用目的は食べ物であり、モノの製造もする。
例えばコップを作る場合、船のどこかにコップがあってそれをレプリケーターの
端末まで転送するのではなく、コップの分子構造はメモリーの中にあり、それに
従って組み立てるのである。この場合、制作費用は金属や樹脂類などの原材料と
エネルギーにかかる費用だけであり、もはや現代のような意味の下請けなどは
不要であるし、またコストを押し上げる歩留まりもほとんど存在しない。
以上のように、最小構成素、最小単位というものを設定しそれの分解と組み立て
でものが作れるようになったら、より効率的なリサイクル、リユース
リコンフィギュレーションが可能になってくる。

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