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2015年5月1日

2015.05.01

日本遺産、日本の原点を感じる

伝統工芸の職人やそれをビジネス面、活動支援などで頑張っている人の話を聞いている
と何百年にわたる時の重みと日本人の古来からの智慧を感じ、中々に楽しい。
この湖西も遠くシナの文化を伝える道としても、漢人としての技術や文化継承の
場所としても、古くから重要な地域であった。また、比叡山、比良山、そして琵琶湖
という生態系の中で、人も「祈りと暮らしの水」を中心に様々な形で一つの文化を
継承、創造してきたのであろう。

1.日本遺産とは、
「日本遺産」は各地に点在する有形・無形の文化財を、地域的なつながりや時代的な
特徴ごとにまとめ、その魅力を国内外に発信していこうと、文化庁が今年度新たに
設けた。第1回の認定を目指して83件の申請があり、審査の結果、18件が
選ばれた。
このうち、水戸市と栃木県足利市、岡山県備前市、それに大分県日田市が合同で申請
した「近世日本の教育遺産群」は、水戸藩の藩校だった「旧弘道館」や、国内で現存
する最古の学校とされる「足利学校跡」などが含まれていて、武士だけでなく、庶民
も対象にした学校の普及が高い教育水準を支え、日本の近代化の原動力になったとして
いる。
また、織田信長が発展させた岐阜城の城下町や長良川の鵜飼の観覧など、岐阜市一帯の
景観や文化は、「信長公のおもてなし」が息づく戦国城下町として認定された。
さらに、石川県能登地方の「キリコ祭り」は、巨大な灯籠が町を練り歩く伝統行事で、
夏になるとおよそ200の地区で行われるという。
「日本遺産」に認定された18件には、文化庁がガイドの育成や外国語のパンフレット
の作成などにかかる費用を補助することにしていて、観光客の増加や地域の活性化を
支援していく。
申請をしてもらうにあたり、文化庁は一つの自治体で完結する「地域型」と各地の遺産
をひとまとまりにする各地の遺産をひとまとまりにする「ネットワーク型」の2つの
タイプを想定した。「日本一危ない国宝鑑賞」として認定された鳥取県三朝町の申請
は地域型。水戸市、栃木県足利市、岡山県備前市、大分県日田市の4市が共同
で申請した「近世日本の教育遺産群」はネットワーク型にあたり、水戸藩校だった
「旧弘道館」や、日本最古の高等教育機関とされる足利学校跡、庶民教育の場だった
旧閑谷学校、私塾の咸宜園跡で構成される。

2.滋賀の日本遺産認定
滋賀県は提案した7件から「琵琶湖とその水辺景観-祈りと暮らしの水遺産」
が認定を受けた。湧き水を家に引き込む「川端(かばた)」など水と生活が
調和した景観や、いかだ乗りを川の魔物から守るシコブチ信仰などの宗教、
ふなずしに代表される食など「水の文化」の深さをアピールした。
文化庁は、「びわ湖の水と人々が織りなす文化」を認定した。
滋賀県からは、びわ湖の水と人々が織りなす文化を集めた「琵琶湖とその水辺
景観ー祈りと暮らしの水遺産」を認定した。具体的には、
びわ湖に面する県内6つの市にある、
・国宝に指定された寺院
・国の重要文化的景観に選定された近江八幡市の水郷
・大津市の延暦寺は、比叡山から臨むびわ湖を最澄が理想郷とたたえて
建立したとされている。
そのストーリーの概要
穢れを除き、病を癒すものとして祀られてきた水。仏教の普及とともに東方
にあっては、瑠璃色に輝く「水の浄土」の教主・薬師如来が広く信仰されてきた。
琵琶湖では「水の浄土」を臨んで多くの寺社が建立され、今日も多くの人々を
惹きつけている。また、暮らしの中には、山から水を引いた古式水道や湧き水
を使いながら汚さないルールが伝わっている。湖辺の集落や湖中の島では、
米と魚を活用した鮒ずしなどの独自の食文化やエリなどの漁法が育まれた。
多くの生き物を育む水郷や水辺の景観は、芸術や庭園に取り上げられてきたが
近年では、水と人の営みが調和した文化的景観として多くの現代人をひきつけている。
ここには、日本人の高度な「水の文化」の歴史が集積されている。
例えば、竹を編んで作った仕掛けでアユを取るびわ湖の伝統漁法「ヤナ漁」は、
高島市の安曇川で平安時代からの歴史があるとされている。

3.他の気になる日本遺産
個人的に訪問したりした所や興味ある遺産についていくつか上げる。

①三朝町(鳥取県)
テーマは「六根清浄と六感治癒の地 ~日本一危ない国宝鑑賞と世界屈指のラドン泉」
・ストーリーの概要
三徳山は,山岳修験の場としての急峻な地形と神仏習合の特異の意匠・構造を持つ
建築とが織りなす独特の景観を有しており、その人を寄せ付けない厳かさは100
0年にわたって畏怖の念を持って守られ続けている。崖の上にある三仏寺投入堂は、
かなり危険度が高いため、多くの人は下から見上げるのみ、私もそうであった。
参拝の前に心身を清める場所として三徳山参詣の「拠点を担った三朝(みささ)温泉」
は、三徳山参詣の折に白狼により示されたとの伝説が残り、温泉発見から900年を
経て、なお,三徳山信仰と深くつながっている。今日、三徳山参詣は、断崖絶壁での
参拝により「六根(目、耳、鼻、舌、身、意」を清め、湯治により「六感
(観、聴、香、味、触、心)」を癒すというユニークな世界を具現化している。

②福井県(小浜市,若狭町)
テーマは「海と都をつなぐ若狭の往来文化遺産群~御食国若狭と鯖街道」
・ストーリーの概要
若狭は,古代から「御食国(みけつくに)」として塩や海産物など豊富な食材を都に
運び、都の食文化を支えてきた地である。湖西もその交通要路としてその役割
が大きい。
大陸からつながる海の道と都へとつながる陸の道が結節する最大の拠点
となった地であり、古代から続く往来の歴史の中で、街道沿いには港、城下町、
宿場町が栄え、また往来によりもたらされた祭礼、芸能、仏教文化が街道沿い
から農漁村にまで広く伝播し独自の発展を遂げた。
近年「鯖街道」と呼ばれるこの街道群沿いには、往時の賑わいを伝える町並み
とともに豊かな自然や受け継がれてきた食や祭礼など様々な文化が今も息づいている。

③石川県(七尾市,輪島市,珠洲市,志賀町,穴水町,能登町)
テーマは「灯り舞う半島 能登 ~熱狂のキリコ祭り~」
・ストーリーの概要
日本海文化の交流拠点である能登半島は独自の文化を育み、数多くの祭礼が
行われてきた。その白眉はキリコ祭りと総称される灯籠神事である。
夏に約200地区で行われ能登を照らし出す。日本の原風景である素朴な農漁村
で神輿とともに最大で2トン高さ15mのキリコを担ぎ上げ、激しく練り回る。
祇園信仰や夏越しの神事から発生した祭礼が地区同士でその威勢を競い合う
中で独特な発展をし、そしてこれほどまでに灯籠神事が集積をした地域は
唯一無二。夏に能登を旅すればキリコ祭りに必ず巡り会えると言っても過言
ではなく、それは神々に巡り会う旅ともなる。

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