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2019.01.26

冬の琵琶湖に立つ

冬の琵琶湖に立つ

足元に揺らぐ橋板の乾いた響き
頬を刺す風の飛翔身体を射し抜き水面へと流れる
天と地を緩やかに動く我が身、眼の届くものもまた上下の仕草
砂に舞う犬たちの点描の黒影、跳ねて飛ぶ灰色の砂粒
寄せて凍える裸木の小枝、骸骨の如き腕に絡まり踊る葦わらたち
微かな朝の陽に水跡の囁かな輪の連なり
漏れる息の薄く小さな水煙のその短命な存在
漂い群れる水鳥、白、茶褐色の木の葉舟の趣
エリの仕掛け棒の凛然たる強さ、その先の朧な薄雲の塊
生の静寂と死の喧騒

鋼鉄の輝きの満月に黒白の世界
銀砂の小雪が舞い薄絹の白さに小鮎の銀鱗揺れる様の水面
八幡山、三上山、黒き連なりが冴えた空気に浮かぶ
何百の亡霊の如き松並木と湧き上がる波たちの囁き
何千年と変わらぬ姿の光景は黙したまま語らず
生き人、死者、亡者の嘆きに冬が透徹した眼を向ける
行き交う人影が月影の彷徨いその身を嘆く
闇は人の本性を隠し剥きださせる
溶けこむ身体に己の心までも存在を失う罪びと
何百々の神の標にその身を厭う
何百々の小賢しく寄せる波にその身を沈ませ祈る
ここは彼岸の里
湖は癒しの場所、生霊の地
月下の明るさに身を清め己が信じる道をただ進む
生き方は何億あれど己は1つ、湖はそれを教授する


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